ウミガメの骨、続報

先日、市民の方から持ち込まれたウミガメの骨ですが、種類が判明しました。

小田原にある神奈川県立生命の星・地球博物館の松本涼子さんが調べてくださり、アカウミガメであろう、ということになりました。松本さんが参考にということで、同博物館の骨格標本(アカウミガメの組み立て骨格:標本番号KPM-NFR000080)の写真を送ってくださいました。

これを見ると一目瞭然。アカウミガメの上から4番目の左側の背甲ということになります。背甲とは、背側の甲羅のことで、肋骨や脊椎骨、皮骨などが組み合わさってできています。そして、カメ類の甲羅に特有の鱗板がくっついている部分です。

なぜ4番目ということまでわかるのか、さらに、なぜアカウミガメなのかというのはかなり微妙な難しい形態の特徴から見ているので割愛しますが、ともかく、浜辺で拾われた一片の骨からここまでわかったということが、とても嬉しいですね。

(生物担当学芸員 秋山)

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