講座:市民がつくる市民のための『防災』を受講しました

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2020年9月19日(土)相模原をプロデュースする会主催の 講座:市民がつくる市民のための「防災」を受講してきました。下記は、その時参考配布された「敬老の日向けの啓発チラシ」です。
・無策はあなたを苦しめます。
・無策は生き残った人を苦しめます。
・・・は、極めてリアルな言葉ですが、「実際にそうなる」のでしょう。

講演の内容は、光が丘地区の自主防災組織の活動内容と組織・人の養成に係るお話で、極めて有意義な内容でありました。

講師の堀口さんの講義内容を箇条書きに(私流に)してみると下記のようになります。

①防災の活動というのは継続性が重要であり、役員が短期間で交替する組織(例えば自治会)では難しい。継続的に活動できる組織体とメンバーの養成が必要である。

カタチも大事である。制服・制帽を定めて規律正しく行動する様子は、皆が見る~しっかりやってると、映る~興味を持つ~そういう人を入会勧誘する・・・つまり広報の役割もしてくれる。

③「継続は力」なので、この組織には「定年」がない。また、そういう気で取り組む人以外は、ご遠慮願う。こうしているウチに仲間意識が強固になる。

東日本大震災の発災が、組織創設の3年目であった。ここで、「ウチはどうなる?」との住民の意識が高まり、隊員の数はぐっと増えた。

⑤専門性(機器の操作や、避難所運営のノウハウ)を会得するために計画的に防災士(防災マイスター)を養成した。4年間で40人養成した。相模原市の全マイスターが220人だから相当チカラを入れて取り組んだことになる。

⑥光が丘地区は、震災を想定すると、住家が混みあい道も狭いので火災に弱い。実際に発災したら、消防車は来ないと思ったほうが良い。だから、自分達で消火活動出来るようにD型ポンプとスタンドパイプ(水道菅に直結し、そこから水を放水する)を設置した。訓練も毎年やっている。

⑦防災の装備としてチカラを入れているのは「情報」。各自治会~自治会連合の本部に繋がるトランシーバを数十台備えてあって、交信チャンネルも決めて混信しないようにしてある。万が一、トランシーバがダメでも「アマチュア無線局」を設置してあって、これで非常通信も出来る。

⑧最近の活動で注力しているのは「分散避難」だ。新型コロナの影響で、避難所の収容人数はコロナの前の1/4になった。避難所難民が発生する~じゃあどうする?一つの案は、自家用車での車中泊、学校のグランド等でのテント泊だ。

自宅避難を推奨している(自宅に致命的な損壊がない場合)。「自宅で避難しています」と届ければ、食料等の配給などを受けられることになっている。だけど、誰がどう動くか決めて、訓練しておかないと誰も動けません。

概略 以上


「自分達のまちは、自分たちで守る」との強い思いが、熱く伝わってくる講演会でした。(さ)

注:上記⑧の分散避難の件は、広報さがみはら9月15日号に堀口さんの写真付きで紹介されています。