中世さがみはら探訪~歴史分野の博物館実習生も活躍~

9/9(日)に中世さがみはら探訪~上溝から番田周辺をめぐる~を開催しました。
午前9時に上溝駅に集合し、参加者、スタッフ総勢39名でいよいよスタートです。

上溝で中世といえば、歴史好きな方は”照手姫伝説”を思い浮かべる方も多いと思いますが、今回は照手姫伝説伝承地は説明紹介のみで、その他にも実はある鎌倉時代から戦国時代の伝承地などを巡りました。
また、今回は博物館実習生にも各自1か所ずつ説明を担当し、そして博物館ボランティアの市民学芸員さんには受付や案内誘導などに協力いただきました。

上溝駅改札出口で受付

これから出発します!

最初の見学地は上溝小学校内の「歴史資料館」です。今回この探訪のために特別に開けてくださいました。ここでは、市登録文化財の三条実美筆の「上溝学校木扁額」や昔の教科書などを見学しました。中世ではなく近代以降に関わる資料ですが、普段見ることができない貴重な見学ができました。

右奥が三条実美筆の「上溝学校木扁額」

次の見学地は「和田坂」で、ここは鎌倉時代初期の武将和田義盛の伝承がある場所です。また、和田義盛と姻戚関係にあった当時相模原に勢力を持っていた横山党の説明をしました。

和田坂脇で三浦党和田氏や横山党の説明

次は「馬坂」で、戦国時代初め頃に北条氏と武田氏の合戦に参加するため馬で坂を登るもあまりの急坂に馬でさえも滑ってしまったという逸話のある坂です。

馬もすべって登れなかったという馬坂の説明

次の見学地は「亀ヶ池八幡宮」です。ここでは、神社や上溝夏祭りとの関係、また市内に残る建造物としては非常に古い文禄5(1596)の棟札が残る旧本殿(現 亀八招福稲荷)の説明などをしました。

亀ヶ池八幡宮や上溝まつりの由来説明

文禄5年(1596)の亀ヶ池八幡宮の旧本殿

最後は、今回の探訪のメインイベントでもある市内最古の板碑を保管されている安楽寺の見学です。この板碑は鎌倉時代後期の正応5年(1296)の銘があり、中世の相模原の歴史に関する貴重な資料です。

市内最古の板碑に見入ってます

最後に番田駅まで歩き、お昼前に予定通り終了しました。
途中多少せまい道などありましたが、アップダウンもなく少なく、歩きやすいコースでした。
参加者からみれば孫のような実習生の説明も、少したどたどしい場面がありましたが、参加者のあたたかく広い心で聴いていただくことができました。実習生には良い経験になったと思います。
今回の探訪の成果として、実習生の企画によるミニ展示を9/16(土)から行います。9/18(月・祝)にはミニ展示の展示解説もありますので、こちらもぜひご来館いただけると幸いです。

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