ドクダミに光を!

今朝、通勤途中にお隣の樹林地で木もれびのスポットライトを浴びるドクダミを見ました。

純白の花(正確には総苞片)が暗い林床で光を浴びているので、思い切り白が飛んでいますが…。まあ雰囲気はおわかりいただけるでしょうか。

植物には不遇の名としかいいようのないものがいくつもあります。よく引き合いに出されるヘクソカズラやママコノシリヌグイなど。ドクダミも、均整の取れた立ち姿と、その上に咲く清楚で美しい花のわりに、ゴロのよろしくない名です。「毒痛み」、つまり民間薬として古くから利用されてきたことからくる名ですが、日陰に咲くことや強い臭いも影響して、あまり好印象を持たれていません。ちなみにこの臭いを海外では「芳香」とする地域もあります。

今日のスポットライトは、おひさまが「くもりなきまなざしで見よ」とおっしゃっているかのようでした。

(生物担当学芸員 秋山)

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