給桑開始から45日 成虫に羽化しました!

給桑開始から45日目の7月15日朝、乾燥せずに残してあった1つの繭(まゆ)から成虫が羽化して出てきていました。

カイコの成虫

モフモフでかわいい、メスの成虫です。
成虫は食べるための口は持ちませんが、繭を固めている糊成分(セリシン)を溶かす酵素を出す口があります。羽化した成虫は、酵素繭をほぐして出てきます。

繭の先端にあいている穴が、成虫が繭をほぐして出てきた穴です

繭にあいた穴は、繊維が切れているわけではないため、糸としても使えます。かつて蚕種(卵)を生産していた地方では、こうした穴のあいた繭(出殻繭:でがらまゆ)を集めて手でほぐしながら撚(よ)っていき、紬糸(つむぎいと)をとっていました。太さに微妙な違いが出る紬糸で織った反物は独特の風合いが出るので、各地の名産品となっています。
カイコの成虫は、翅(はね)を持ちますが、飛ぶ機能を失っています。こうして指にのせてもおとなしくつかまっています。

手のりカイコ

この成虫は早速、飼育展示に出しました。

飼育展示の様子 後ろの繭はすべて乾燥済みです

成虫は飲まず食わずで生きるしかないため、産卵すると1週間から10日ほどで死んでしまいます。成虫の状態によって展示していないこともありますがご了承ください。
(博物館長・学芸員)

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