地質調査日誌11/21 檜原村

11月21日、木曜日。晴れ。

20日に引き続き檜原村の調査です。
午前中は北秋川で調査を行いました。

朝から快晴です。まずは路線バスの終点「藤倉」バス停付近で調査を行いました。

バス停の目の前の紅葉は見事でした。

石造物が多くあり、古くから人が住んでいたことが伺えます。

このあたりでは泥岩の中に大小さまざまな岩塊が含まれている含礫泥岩が見られました。

さらに下流の小岩集落付近では地層の境界をなす断層を観察しました。写真中央に見えている斜めの線が断層です。左上が主に砂岩から成る地層、右下が主に泥岩から成る地層です。

有名な払沢(ほっさわ)の滝付近でも調査を行いました。この滝は北秋川の支流にかかる滝です。滝の周辺は白亜紀の砂岩です。

滝の手前(下流側)に小さな断層があり、そのため岩石がもろくなり、滝ができたようです。写真中央のややくぼんでいる部分が断層です。

今回の調査の最後に一カ所だけ南秋川に寄りました。檜原村役場のすぐ近くの橋の下です。このすぐ先で北秋川と合流します。

ここでは砂岩と泥岩が交互に積み重なった砂岩泥岩互層が見られます。部分的に細かく褶曲しています。

払沢の滝や檜原村役場に分布している白亜紀の地層は相模原まで続いています。今回の調査は、礫の“ふるさと”探しだけでなく、相模原の地質をさらに詳しく知るための調査でもあります。

(地質担当学芸員 河尻)

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