カワラノギクのための、滝のような汗

7月18日、緑区の相模川河川敷にあるカワラノギク保全圃場(ほじょう)の草抜きを行いました。そこは、2004年に約10年ぶりでカワラノギクが発見され、その株を元手に増殖を行ってきた現場、つまり、左岸側保全圃場の一丁目一番地と言える場所です。

カワラノギクのロゼット株

上の写真は、現在のカワラノギクのロゼット株です。ロゼット株とは、花茎を伸ばさず伸長を止めている状態の株です。今秋開花予定の株はすでにシュートと呼ばれる茎を高さ70センチほどまで伸ばしています。
こうした株がほかの植物に埋もれてしまわないよう、ノイバラやテリハノイバラ、メマツヨイグサ、クサヨシ、コセンダングサ、オオブタクサ、ネムノキ、アカメガシワといった植物を伐ったり抜いたりしました。15メートル四方の狭い保全地ですが、なんとか目立つ株を除去できました。

きれいになった保全圃場

それにしても、この酷暑です。相模原植物調査会のみなさんと5名で、作業時間は30分のみと決めて行いました。それでも滝のような汗を流しました。「終了しましょう!」という号令とともに木陰に逃げ込みます。

木陰で休憩

みなさんそれぞれ、自家製の梅酢ソーダや、ご自分の畑でとれたキュウリ、トマトなどを持ち寄って下さいました。

水分、塩分、ミネラルを補給

ミネラルや水分を補給して、なんとかこれで生きた心地になりました。
元気を取り戻して、少しだけ河原を散策しました。ヒロハノカワラサイコが満開です。

ヒロハノカワラサイコ

1輪だけでしたが、カワラナデシコも咲いていました。

カワラナデシコ

毎年この時期に行う草抜き作業、いつもは梅雨時で雨の心配をしているのですが、今年は野外活動には危険な天候です。休止も考えましたが、カワラノギクのことを考えると草抜きをしないわけにはいきません。今年一番の汗をかきましたが、準備万端で行ったこともあり、みなさん体調を崩すことなく無事に作業を終えることができました。

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