横須賀市Ingress体験ツアー

12月19日のブログで紹介した、横須賀市のIngressを活用した観光振興の取り組み、体験ツアーがあるとの事で、参加させていただきました。
もちろん博物館と神奈川工科大学情報メディア学科白井研究室との協働事業「相模Ingress部」の活動の参考にするためです。
横須賀中央駅で、こんなプラカードでお出迎え。

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まわりはどうやら顔見知りの上級プレイヤーらしく、会話の意味からしてよくわからず、いきなりのアウェー感にやや引き気味になりましたが、まあ、慣れないジャンルなので仕方ありません。

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さすが観光振興。あの「海軍カレー」のお店にも既に関連メニューが(…ちょっと違うゲーム関連のメニューも充実しているようですが)。

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イベントは各自ゲームをプレイしながら移動し、この企画の目玉である猿島に渡り、同じように島内を巡って帰って来る、という流れ。
このゲーム、スマホなどの画面を見ながら、地図上に表示される「ポータル」というポイントをまわるのが基本です。そういった意味では「文化財めぐり」などと親和性があると以前に書きましたが、例えば、

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今回のお気に入りのポータルです(猿島にあります)。多分みんなが「その場所に行きたい!」と思える場所。
ただ、こういう風にタイトルだけで訴求力がある例は希少です。
やっぱり説明をきちんと書いておかないと、博物館的な使い方はできないなあ、と思いました。また、ゲームに熱中してしまうと、肝心の場所そのものを見ないで、スマホの画面だけ見ながら先へ進みがちになる事。これも博物館的には悩ましいところです。

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猿島の後に「記念艦三笠」見学があったのですが、最初に簡単な説明をしていただきました。これだけで、ここにあるものの事がわかります。説明と組み合わせるというのは、案外基本かも知れません。

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実は「三笠」の中では企画展をやっていて、これが、ある個人の方が製作された軍艦模型のコレクション。プラモデルではなく、全くの手作り、同縮尺のものが約200隻というものでした。

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参加者の皆さんも、あまりの精巧さにしばし展示の前から離れませんでした。やはりモノのチカラは絶大だなあ、とまたしても実感。

総じて考えると、博物館とIngress、親和性はありますが、活用するにはやるべき事が色々ありそうです。

今回は観光振興のイベントでしたが、運営の仕方を含め、大変参考になりました。
それにしても横須賀市商業観光課の皆さん、職員の方々自らがプレイヤーで「これで観光振興できるね!」という自発的アイディアから展開してきたとの事、今日のイベントにもそんなアットホームな雰囲気が漂っていて、最初のアウェー感もいつの間にか消え去り、最後まで楽しむ事ができました。色々とお気遣いいただき、本当にありがとうございました。(学芸班 木村)
※「相模Ingress部」では1月4日にイベントを開催します。詳しくはこちらのURLをご覧ください。

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