花粉症と言えば春のスギ花粉が社会問題化していますが、花粉はその後も初夏、盛夏、秋までずっと何かしら飛んでいます。花粉の飛散量がスギはけた違いに多いので一斉に多くの人が花粉症を発症しますが、その後の季節では、人それぞれの反応の違いや生活している場所の環境などにより、発症のタイミングは様々です。
そんな中で、秋は再び多くの人が花粉症になってしまう季節です。その大きな原因のひとつはこちら、オオブタクサです。

オオブタクサの花
北米原産の外来植物で、日当たりのよい造成地や河原など、身近な場所に巨大な姿でそびえ立っています。花を拡大すると・・

オオブタクサの花穂 小さな花がびっしりとついています。
花粉症の原因植物の特徴は、目立つ花を咲かせないことです。風で花粉を運ばせるため、虫を呼ぶ必要が無いからです。そのぶん、小さくて目立たない花をたくさん付けます。花粉を顕微鏡で観察すると、こんな形をしています。大きさは20マイクロメートルくらいです。

オオブタクサの花粉
そしてもう一つの原因植物、カナムグラです。

カナムグラ
こちらは在来のつる植物で、フェンスなどによく絡みついていますが、他のつる植物にまぎれしまい、とにかく目立ちません。こちらの花(雄花)も、花弁は無くて雄しべだけが目立ちます。

カナムグラの花(雄花)
カナムグラの花粉は、オオブタクサと比べて表面が滑らかに見えます。大きさはだいぶ大きめで、30~40マイクロメートルくらいです。

カナムグラの花粉
どちらも私たちの生活空間で普通に見られる植物です。通勤、通学路などにこんな植物があったら、しっかりマスクをして対策をしましょう。
(博物館長・学芸員)


