歴史文化シンポジウムを開催しました。

10月24日、当館にて「勝坂遺跡発掘調査100周年記念 プラネタリウムdeぷらっとさがみはら歴史散歩」を開催しました。これは、勝坂遺跡発掘100周年記念企画展の関連事業として、相模原市の歴史文化遺産などを紹介するシンポジウムです。

全体的な構成は、勝坂遺跡、無量光寺、甲州街道小原宿を対象とし、その遺跡や文化財の周辺地域を含んでどのような文化的特徴があるのか、発表がありました。

今回はプラネタリウムが会場なので、はじめに5,000年前の縄文時代中期の星空を紹介しました。


当館の河本学芸員から勝坂遺跡周辺の発表です。縄文時代の勝坂遺跡以外にも新磯地区の水陸路と渡し、土塁などを紹介しました。


続いて、國學院大學の内川隆志さんから無量光寺とその周辺地域について、遺跡の様相や中世寺院の状況が解説されました。

その後、休憩を挟んで当館の長澤学芸員が本市デジタルアーカイブで公開している縄文土器3Dを利用し、土器の解説を行いました。

当館歴史専門員である原さんからは、甲州道中を主題に小原宿の歴史的な価値が説明されました。特に印象的なのは、小原宿本陣が神奈川県で唯一現存している本陣であり、その保存状態が良い点です。


また、大東文化大学の田尾誠敏さんからは「観光考古学」の視点から、観光資源として文化財を活用し、各文化財の連携から相模原を知ってもらう契機とし、地域間の繋がりをより強くする方法が述べられました。


今回は歴史的な要素のほかに、おおい自然園専門員の一寸木(ちょっき)肇さんからは、地域資源をどのように活用するのか、地域の人々と一緒になって発信力をいかに高めていくのかについて、紹介されました。


そして最後は各発表者によるパネルディスカッションです。地域にある貴重な歴史遺産を地域の方とどのように連携して活用するのか、会場からのご質問を交えて、議論されました。

今回のシンポジウムは、遺跡や中世寺院、甲州道中など、本市には多様な歴史遺産があることを知っていただき、地域の協力をもとにどのように発信・活用していくか、重要な機会を提供できたものと考えます。

当館でも各分野で様々な展示・講座などを行っており、そうした活動を地域の方と一緒に進める大切さを再認識しました。
(考古担当学芸員)

カテゴリー: 考古・歴史・民俗 パーマリンク