現在開催中の「大山 柏勝坂遺跡発掘100周年記念展「縄文集落と勝坂式土器」」の関連事業として、10月25日(土)に講演会を開催しました。演題は「大山 柏の史前学と勝坂遺跡」として明治大学の阿部芳郎先生を講師にお招きしました。

阿部芳郎先生
講演会は89名の方にご参加いただきました。はじめに阿部先生が執筆された『失われた史前学』をベースに、大山柏先生の経歴、史前学研究所の設立や戦火での閉所などを紹介されました。その中で、大山先生が過去に調査された千葉県の遠部台遺跡や、史前学研究所跡地の発掘調査など、阿部先生のこれまでの研究成果を解説されました。
そして、本市勝坂遺跡の発掘調査や出土した縄文土器にもふれ、遺跡の出土品を丹念に検討する視点があったことや、大山柏先生直筆の図面は特徴的なサインがあることが述べられました。
その後、大山柏先生の研究成果を解説され、戦時中の大東亜共栄圏構想には批判的な対応をされたこと、科学的な分析を用いて個別的な研究成果を統合する視点が必要であることを指摘されました。いずれも重要な指摘であり、特に研究成果を統合する視点は今日でも通用する内容と考えられます。
今回の講演会は、大山柏先生の研究成果を再評価する内容で、勝坂遺跡を考える上で参考になる点が多くありました。
「大山 柏勝坂遺跡発掘100周年記念展「縄文集落と勝坂式土器」」は12月13日(日)まで開催していますので、ぜひご覧ください。
(考古担当学芸員)


