生きものミニサロン キアシドクガの産卵シーンも!(写真あり)

今日(5月27日)は毎月恒例の生きものミニサロンを実施しました。
今回のテーマはずばり、キアシドクガ!数十年に1度あるかないかという大発生のタイミングで、この観察のチャンスを逃すわけにはいきません。

乱舞するキアシドクガ

せっかく手の届くようなところに飛んでいるので、何匹か捕まえて、手に取って見ていただきました。もちろん、毒の無いドクガのなかまであるということをみなさんに説明したうえでの観察です。

手にとってじっくり観察しました

みなさんの感想は・・「意外とかわいい!」
用意しておいたウスバシロチョウの標本と見比べて、キアシドクガには口にあたる口吻(こうふん)が無いことなども虫めがねで観察しました。キアシドクガは成虫になって1週間くらいしか生きられないという、はかない命にみなさん思いを馳せていました。
そして、こんなふうにミズキの幹にたくさんとまっているということは・・

ミズキの幹にとまるキアシドクガ

そうです、メスが産卵しているのです。

産卵中のメス

お好きでない方にはキツい画像かもしれません。こちらが卵です。完全にミズキの幹に同化した保護色です。

キアシドクガの卵

あまりの数の多さに驚かれるみなさん。

1本の幹に無数の卵がうみつけられています

でも、おそらく来年はキアシドクガの発生量が今年よりもぐっと減るはずです。自然界では、ある生きものが急に増えると、それを食べたり、寄生したりする生きものが後を追って増えるのが常です。そうして長い目で見ると平衡を保っていくのです。自然の摂理を目の当たりにできそうな来年以降も、キアシドクガから目が離せません。

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