シナノキの住人

昨日(4月25日)は動物標本クラブのみなさんと野外調査の予定でしたが、朝から豪雨で中止。しかたないので、実習実験室で標本作製作業を行っていました。ところが、午後2時頃には日が射してきました。そこで急遽、市内某所の公園へ。目指すはシナノキの大木です。

シナノキのつぼみと葉

ちょうどつぼみをつけていました。そして、葉の上を注意深く見ると・・この大木の住人が静かにとまっていました!

タケウチトゲアワフキ

信じがたい造形!!タケウチトゲアワフキです。
ちょうど羽化が進んでいるようで、よく探すとたくさんいます。

そこかしこにとまっていました

そして、羽化したての真っ白な個体も!ゆで落花生のようです・・

羽化したばかりで翅も乾いていない個体

シナノキの若枝に、チューブ状の巣をつくり、そこで幼虫時代を過ごしてこの時期羽化するようです。

タケウチトゲアワフキの幼虫の巣

シナノキは丹沢の高標高地には自生しているものの、低地ではこうした植栽木しかありません。しかもこの木は大木なので、タケウチトゲアワフキをつけたまま移植されてきたのでしょう。
ツノゼミのなかまほど奇抜な形ではありませんが、シックな色合いといい、美しいカーブを描く角といい、惚れ惚れするような造形でした。

カテゴリー: 生きもの・地形・地質 タグ: パーマリンク