猪の手

今日(1月23日)は、博物館を拠点に活動する専門ボランティアグループの相模原植物調査会のみなさんと、緑区根小屋地区に植物調査へ出かけました。

野みちを歩きながら植物調査

シダ類には冬の間も緑の葉を付けているものが多く、ほかの植物があまり立ち上がっていない真冬は、シダの観察に適した時期です。
樹林内にあったこのシダは、イノデと言います。

イノデの大きな株

漢字で書くと、「猪(い)の手(で)」。そう、今年の十二支と関連深い植物ですね。ところで、なぜこの植物に猪の名前がついているのかというと、ちょっとわかりにくいのですが、こちらです。

イノデの新芽

株の中心で、春に伸びてくる芽がまるまっています。伸び始めは、こんな感じです!

イノデの芽生え(写真は以前に撮影したもの)

葉柄についている鱗片(りんぺん)という付属物が、もじゃもじゃで猪の手を思わせる、ということのようです。
これが猪の手に見えるかどうかはともかく、シダの中でも種数が多く、しかも大柄で見栄えが良いため、人気のあるグループです。
葉のすっかり落ちた落葉樹には、ウスタビガの繭がぶら下がっていて、美しい黄緑色が際立っていました。

ウスタビガの繭殻

雪さえ積もらなければ、真冬も植物調査は続きます。

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