1月の星空情報②

最近は朝晩がとても寒く感じるようになりました。
寒いと外出するのも億劫・・・という方もいらしゃるでしょうか。

でも、今が「星空の旬」と呼んでいいほど、夜空はきらびやか。
それは、1等星が多く見えているからです。
星の明るさは「1等星」「2等星」などと数字でグループ分けされていて、
数字が小さいほど明るい星を表します。

星座を形作る星(恒星)で1等星以上のものは、全天で21個あります。
そのうち、1月半ばの20時頃には、8個も見えているのです。
ぜひ、夜空で探してみてはいかがでしょうか。
当館HPに掲載している星図にも凡例がついているので、そちらを参考にご覧ください。
(1月の星図はこちら

さらに、夜が更けると(1月中旬は22時30分前後)、
もう一つの1等星が南の低空に見えてきます。
それは、りゅうこつ座の「カノープス」です。

相模原市内で見えたカノープス①
(撮影:2020年1月 相模原市南区)

南の空の非常に低いところに見えるため、
晴れていて地上付近の空気が澄んでいる日に
見晴らしのよい所へ行くと見つけることができるかもしれません。

相模原市内で見えたカノープス②
(撮影:2020年1月 相模原市南区)

 

カノープスは、中国ではかつて「南極老人星」という名前で呼ばれ、
この星を見つけることができたら長生きできる、と言われたとか。
カノープスの見頃は、今の時期から2月半ばまでと限られます。
時期が遅くなるにつれて、見られる時刻は少しずつ早まります。
オリオン座や、おおいぬ座の「シリウス」との位置関係をたよりに、探しましょう。

図:カノープスを見つけよう
(国立天文台 天文情報センター)

 

ちなみに、北緯約37.9°(福島県北端付近)より北の地域では
カノープスが地平線より上に昇らず、残念ながら見ることはできません。

ただし、健康が第一ですね。
風邪をひかぬよう、暖かい恰好で観察しましょう。
感染症対策も、気を緩めずに。
体調をみながら、今年の冬は星空観察を楽しんでください。

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