高い空の雲

7月21日の朝は、空に気持ちの良い雲が広がっていました。

巻雲の濃密雲や毛状雲

刷毛(はけ)でさっとなぞったような雲や、綿菓子をちぎったような雲、白く輝く絹のような雲などが青空に散らばっていました。これらはすべて巻雲(けんうん)で、一番高い空(高度5000メートル以上)にできる雲です。
この白い繊維のような雲の成分は、氷晶(ひょうしょう)と呼ばれる氷の粒です。これが高い空から落下しながら風に流されて、このような多彩な表情の雲になります。

一部にもつれたような形や、鈎状に曲がった巻雲も見られました

典型的な巻雲である毛状雲(もうじょううん:刷毛でなぞったように見える“すじ雲”)の他、一部では濃密雲(のうみつうん)と呼ばれる大きめのかたまりもあり、また、鈎状雲(かぎじょううん)も見られました。鈎状雲は、氷晶が落下するときに高度によって風向きが変わったために、直角に曲がって見える雲です。
巻雲は気持ちのよい美しい雲ですが、鈎状雲や濃密雲は、時にお天気の下り坂の前兆にもなる雲です。でも、この日は日中もずっと夏空で、雲が太陽に負けてしまったようです。

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