【ミニ企画展関連事業】第一次護憲運動における尾崎の活躍を熱く語る!

10月28日(土)、前の週から開催しているミニ企画展「憲政擁護運動と尾崎行雄(咢堂)」の関連事業として、展示解説会を行いました。
講師には、ミニ企画展の企画・運営を担当した「尾崎行雄を全国に発信する会」事務局長 大橋孝夫さんをお招きしました。

憲政擁護運動と尾崎行雄(咢堂)

本ミニ企画展では、本市出身の偉人・尾崎行雄が関わった憲政擁護運動のうち、明治末期から大正初頭にかけて、桂内閣の瓦解までに焦点を当てて紹介しています。今回は展示解説会ということで、より丁寧に、まずは尾崎行雄の生涯からじっくり解説いただきました。

展示解説会第一部(講義)の様子

また、先日のブログでも取り上げましたが、尾崎は第一次護憲運動の最中において「玉座(ぎょくざ)をもって胸壁(きょうへき)となし、詔勅(しょうちょく)をもって弾丸に代えて、政敵を倒さんとするものではないか」という有名な一節で桂首相を痛烈に弾劾しています。意訳すると、当時の桂首相の振る舞いを指して「天皇に責任をかぶせておきながら、自分は天皇の陰に隠れ、天皇の名を語り、政敵(=政治上争っている相手)を攻撃するものではないか」と強い口調で批判するものですが、この時の尾崎の熱情は、演説から110年経っても色あせることがありません。大橋さんの解説にも、桂内閣弾劾演説のクライマックスに向かって熱が入ります。

熱弁する講師の大橋さん

実習実験室での講義後は、展示会場のエントランスホールで実地解説を行いました。第一部として講義形式の解説があったため、内容についての理解がより深まります。さらに、展示制作の裏話や資料にまつわるエピソードなどをお話しすることで、展示をご覧いただきながら参加者の生の反応を得ることができるのも、展示解説会の醍醐味と言えるでしょう。

解説を交えて展示見学することで理解が深まります。

ミニ企画展「憲政擁護運動と尾崎行雄(咢堂)」は、休館直前の令和5年11月30日(木)まで開催しています。まだご覧いただいていない方は、会期中にぜひお越しください。

(歴史担当学芸員)

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