【臨時休館の裏側】展示室のパネル替えと燻蒸

長いように思われた3ヶ月間の臨時休館が終了間近となり、X(旧Twitter)では再開館へのカウントダウンが始まりました。この臨時休館期間に実施している資料や館内の各種メンテナンスも、いよいよラストスパートを迎えます。
2月27日、1995(平成7)年の開館当時のままだった自然・歴史展示室の解説パネルの貼り替えを行いました。

パネル板面替えの作業中

応急処置で修正していたパネルはスッキリとキレイに板面を替え、

ラベルテープを上貼りして対応していましたが…

ピカピカのパネルに!

色褪せてしまっていた写真パネルも鮮やかに生まれ変わりました。

写真の色が褪せていますが…

色鮮やかに!

今回の板面替えは全てのパネルが対象ではないですが、3月1日の再開館時には見やすくなった新しいパネルが皆さまをお迎えします。

また、これは臨時休館期間に限らず定期的に実施していることですが、同日に資料の燻蒸(くんじょう)を行いました。

ビニールシートに覆われているものが全て資料です。

燻蒸とは、資料にとって有害な虫やカビを駆除するため、ガス状の薬剤等で殺虫・殺菌することで、新規受入れ資料や展示等によりしばらく収蔵庫から出していた資料を対象に行います。このような処置をしたうえで収蔵することにより、収蔵庫内の温湿度管理と合わせ、安心して資料を保存することができるのです。

ホースを通じて外にあるガスボンベにつながっています。

燻蒸のやり方は様々ですが、当館ではビニール製のカバーで資料を棚ごと覆い、そこへ殺虫・殺菌成分を含むガスを注入する方法を採っています。ガスは密閉空間にしばらく充満させる必要があるため、数日がかりの作業です。

臨時休館期間中の博物館の裏側をご紹介しました。

(歴史担当学芸員)

【博物館再開のお知らせ】相模原市立博物館は館内エレベーターの改修工事のため、令和6年2月29日まで休館となっておりますが、3月1日からいよいよ再開し、通常開館となります。たくさんのイベントや展示など用意してみなさまをお待ちしております。イベント情報など詳しくはこちらをご覧ください。みなさまと博物館でお目にかかれるのを楽しみにしています!

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