令和5年度近現代史講演会、好評のうちに終了しました!

3月10日(日)、令和5年度近現代史講演会「渋沢栄一の近代産業育成~『忠恕(ちゅうじょ)』と『公益』~」を開催しました。
渋沢栄一記念館(埼玉県深谷市)資料解説員の河田重三(かわた じゅうぞう)氏を講師にお招きし、2021年放送のNHK大河ドラマ「青天を衝け」や、本年7月から発行・流通開始となる新一万円札の肖像として話題の人物・渋沢栄一について講演いただきました。

講師を務めた河田重三氏(渋沢栄一記念館資料解説員)

演題にある「忠恕」とは、「自分の良心に忠実であることと、他人に対して思いやりの深いこと、忠実で同情心に富むこと」で、「公益」は文字通り「社会一般や、多くの人々にもたらされる利益」の意です。23歳で故郷を出てから一橋徳川家に仕官、明治政府に招かれて務めた官僚を33歳で辞し、第一国立銀行頭取となった後、生涯にわたって世の中が豊かになることに尽力し続けた渋沢の原動力が、「忠恕」と「公益」という2つの言葉に込められています。

たくさんの方にご来場いただきました!

同時代に活躍した政治家・尾崎行雄(咢堂)の生誕地である本市での開催ということで、尾崎の東京市長時代や渡米に際して接点があったことから、尾崎からみた渋沢栄一評をご紹介いただきました。

また、お話だけでなく、渋沢家の生業である藍玉(=藍の葉から作った染料)商売にゆかりの資料として、藍農家を切磋琢磨させた番付表「武州自慢鏡(ぶしゅうじまんかがみ)勧進 藍玉力競(あいだまちからくらべ)」の実物や、藍染めの衣装をお持ちいただき、来場した皆さまも興味深くご覧になっていました。

藍色が美しい本物の藍染めです。

さらに、渋沢栄一の肉声による「道徳経済合一説」(渋沢史料館企画・監修『肉声で聞く渋沢栄一の思想と行動』より)を聞く時間を設けていただき、「目で見て」「耳で聞き」、渋沢の生涯や人物像、功績についての多くを知ることができる時間となりました。

講演後には来場者から多数の質問があり、講師の時間が許す限り応じていただきました。
やはり話題の人物がテーマとあって、会場の雰囲気も熱気が感じられました。

(歴史担当学芸員)

【博物館再開のお知らせ】相模原市立博物館は館内エレベーターの改修工事のため、令和6年2月29日まで休館しておりましたが、3月1日から通常どおり開館しています。3月のイベント情報など、詳しくはこちらをご覧ください。

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