さがみはら宇宙の日(8月)

「いぇ~~いっ!!」

もうすぐ夏休みも終わり。ぼくは久しぶりのバケーションを満喫してるよ。
「coolだろ~♪」

って声が聞こえてきそうですよね。

さてさて、昨年8月から開催している金星探査機あかつき応援企画は、今年度から、当館で開催する新規事業『さがみはら宇宙の日』の位置づけに加わり、引き続き偶数月に開催しています。

そして、本日は「金星探査機あかつきトークライブ」の7回目、「探査機の通信」をテーマに、戸田知朗さん(JAXA宇宙科学研究所准教授)の講演会と、パラボラアンテナの放物線を描く実習を行いました。

講演会では、
☆探査機に搭載されたアンテナの種類と特徴
☆臼田宇宙空間観測所にある主鏡面が直径64メートルの大型パラボラアンテナなどの地上局を用いて通信している
☆『再生測距方式』により、劣化した信号を復元させる
☆地上局のアンテナを「あかつき」の進行方向8~15分先の位置に向けて通信する必要がある
☆軌道決定には、探査機の距離や速度の情報を絶え間なく得ること(=「あかつき」の声を聞き続けること)が不可欠であり、通信が途絶えてしまうと行方が分からなくなることもあり得る
といったことなど、とても興味深い内容でした。

後半は、パラボラアンテナの曲面の放物線を、1本の紐と2本のピンを使って描く実習でした。
今回は次のような手順で描きました。
 ①方眼紙に、直交する直線を一組引く
 ②一方の直線上に放物線の焦点を適当に決める
 ③その焦点に糸の一方の端をピンで留める(写真の緑色のピン)
 ④他方をもう1つの直線の上の適当な点に固定する(写真の赤色のピン)
  ※ピンとピンの間隔は10cmとした
 ⑤糸をぴんと張るようにしながらなめらかな曲線を描く
 ⑥糸の長さを変えずに直線上の点をずらしながら複数描く
このようにして、集まった曲線群の包絡線が放物面となる。

そして、最後に戸田先生お手製のスーパーボール落下台を用いて、同じ高さから同時に落としたスーパーボールが焦点のところで衝突する実験を行いました。

数回試したところ、衝突する様子が確認できました。スーパースローカメラがあると分かりやすかったかも知れません。

今回も盛りだくさんの内容で、トークライブを楽しんでいただけたようです。
と言ってるこの瞬間も、あかつきチームの方々による運用が続けられているんですよね。お疲れさまです。

「あかつき」は金星を目指して、ひとり宇宙を突き進んでいます。

地上からみんなが見守っているよ(^o^)/

がんばれあかつき!あかつきチームのみなさん!!

(天文担当 有本)

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