相模原公園で鳥のおはなし

今日は県立相模原公園内のサカタのタネグリーンハウスで開催中の「相模原公園の野鳥展」に関連して、野鳥についてのお話をしてきました。
話の中心は、相模原市の野鳥って何種類いるのか?そもそも野鳥の種類って誰がどんなふうに数えているのか?そして、相模原を特徴づける野鳥って?・・というようなことをお話ししました。でも、冒頭、「鳥にあって人間にないもの」「人間にあって鳥にないもの」についてみなさんに考えていただきました。

そこで活躍したのが、骨格標本です。博物館では鳥の骨格標本を持っていないため、いつも標本作製を一緒にやってくれているSさんからお借りしました。サギの骨格です。

なぜ個人でこんなものを持っているのかということはおいておき、この標本がとっても役立ちました。じつは、前出の問いのような「違うところ」よりむしろ、「同じところ」の方がずっと多いのです。ちなみに答えは、鳥にあって人間にないものとして嘴、翼、羽が会場から出ました。すばらしいですね、そのとおりです。人間にあって鳥にないものとしては、歯があげられます。でもほかはというと・・じつはなかなかその先は難しい・・。人間と鳥って、二本足で立つところなんてじつはよく似ているのかも。
共通点が多いことは、骨格の足や翼の骨の構造を見るとわかります。人間が持たない翼にしても、じつは相同器官ということで言えば人間の腕と指にあたります。そんなことを考えながら、楽しい90分を過ごすことができました。お集まりいただいたみなさん、ありがとうございました。
(生物担当学芸員 秋山)

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