刈り込まれた葉陰の小さなクモ

今年もこの時期が来てしまったか、という気持ちです。覚悟はしていたのですが…
通勤路の生き物観察スポットだった植え込みが、きれいに剪定されました。

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もちろん、文句を言う筋合いはありません。人間の都合で植えたのだから、責任をもって管理しなければなりません。
でも、昨日までのあの勢い良く茂った葉と、そこでうごめいていたたくさんの生き物の事を思うと、一抹の虚しさというか寂しさがよぎります。
その刈り込まれた葉陰で、ちょっと嬉しい出会いがありました。

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すっかりお馴染みになったマネキグモ…の子グモ。大きな獲物にありついたのでしょうか、身体とは不釣り合いな大きなお団子をかかえています。
この間まで卵のうをガードしていたクモの仔でしょう。無事育って欲しいものです。それにしても剪定のたびに軽く凹んでしまうこの気持ち、生き物好きをやっている限り、ついてまわるんだろうなあ、としみじみ思いました。(学芸班 木村)

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