エビネが咲き始めました!

キアシドクガの大発生で幕を開けた今年のゴールデンウィーク、お天気もよくて、どんどん開花も進みそうです。そんな中、一気に咲き始めたのがエビネです。

里山の貴婦人と称されるエビネ

中庭には2カ所にありますが、そのうちの1カ所の株です。もっとたくさん咲くもう一方の株は数輪咲いているだけですが、明日には咲きそろいそうです。
さて、昨日(4月28日)のことですが、再びオカオグルマのサンプリングに行ってきました。相変わらず丘を黄色く埋めるように咲くようすが見事でした。

オカオグルマの咲く丘

野みちを少し進んだところには、こんな花の群落も。

花も葉も豪奢なクマガイソウ

クマガイソウです。大きな花をつける野生ランですが、現在、市内では乱獲・盗掘によりほとんど姿を消しています。このヒミツの場所は、地元の方が家の裏山で大切に守って下さっているので、こうして毎年花を咲かせています。
「楽園」と勝手に呼んでいる場所ですが、その称号にふさわしい貫禄で咲いていました。

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今年も大発生!キアシドクガ(写真あり)

博物館の駐車場や、そのお隣の樹林地では今、ミズキが花盛りです。

満開のミズキの花

でもよく見ると、たくさんあるミズキの木の半分以上は、こんなふうに丸坊主です。この木は枯れているわけでもなく、芽吹きが遅れているわけでもなりません。

下側の青々したトウカエデの緑とは対照的なミズキ

いったん芽吹いたものの、大発生中の毛虫に葉を食べ尽くされてしまったのです。お嫌いな方に申し訳ありませんが・・

おいしいところを食べ尽くしているところ

キアシドクガという蛾の一種です。ドクガ科に分類されるためにこんな名前がついていますが、幼虫にも成虫にも毒はありません。ここ4年ほど大発生が続いており、昨年は成虫の乱舞するようすがテレビのニュースなどでも紹介され、話題になりました。今年もすでに見てのとおりの大発生。あと1週間から10日ほどで蛹になり、5月下旬には純白の蛾の乱舞が見られるはずです。こちらは昨年の成虫の写真です。

成虫は美しい蛾です

昼間活動する蛾で、ミズキの木のまわりを乱舞するようすはとても美しいのですが・・今、こうして木からぶら下がっているところはやはりちょっと困ります。

みずから吐いた糸でぶらさがっています

駐車場内にも場所によってたくさんぶら下がってきていて、駐車場が混雑する連休の時期にちょっと困ったことになっています。ご来場の際にはお気を付け下さい。
年に1回だけの発生で、あと2週間ほどで落ち着きます。殺虫剤で駆除するのは、ほかの生きものや人間への影響を考えると得策とは言えません。私たち人間が一歩下がるという判断も必要だと思います。
お口直し、というわけではないのですが、同じ樹林で咲くウワミズザクラです。

ウワミズザクラは、サクラの開花リレーのアンカー選手

ソメイヨシノなどのサクラとはあまり似ていませんが、正真正銘、サクラのなかまです。この花が咲くと、本格的な青葉の季節を感じます。

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軍都さがみはら探訪~矢部から淵野辺周辺をめぐる~の下見

先日、5/28(日)に開催する「軍都さがみはら探訪~矢部から淵野辺周辺をめぐる~」の下見に行ってきました。当日は、4月にもかかわらず気温が25℃以上になる陽気で、半日歩いただけで日焼けしてしまいました(汗)

かつてあった旧陸軍兵器学校の正門(現存せず)

今回の「軍都さがみはら探訪」は、主に矢部から淵野辺周辺の旧陸軍兵器学校にかかわる場所などを巡ります。旧陸軍兵器学校は、昭和13年(1938)に東京小石川から移転してきた施設で、現在の淵野辺1丁目~2丁目にかけて広大な面積を有しており、戦争末期には5000人もの人が兵器にかかわる教育、修理や弾薬の調整などを行っていました。

正門があった場所付近に建つ兵器学校の石碑

兵器学校の跡地は、学校、住宅地、工場などに姿を変え、その名残りを留めるものはわずかですが、実は現在も戦前の建物が残っていたり、兵器学校の痕跡が所々に残っています。今回はそのような場所をご案内いたします。
     

現存する貴重な兵器学校時代の建物「旧弾薬庫」

兵器学校内にあった「細戈(くわしほこ)神社」の碑(新田稲荷神社内に移転)

申し込み等の詳細は、5/1号の広報さがみはらなどに掲載しますので、近現代史に興味のある方はもちろん、ちょっと散歩がてらに参加したい方もぜひ、ご応募ください。

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中庭はこれからすごいことに

博物館1階エントランスの真ん中、ガラスで仕切られた中庭に森があります。当館の建物の設計は「森の中の博物館」というコンセプトによって作られていて、それを象徴するものと言えます。

エントランス入口側から見た中庭

この中庭は雑木林をイメージしているのですが、市内の絶滅危惧植物をいくつか植栽しています。その一つがカザグルマ(キンポウゲ科)です。この株は、県内でも数少ない自生地の株から挿し木をして増やしたものです。ゴールデンウィーク中には開花するでしょうか。

カザグルマのつぼみ

そして、エビネ(ラン科)です。こちらも間もなく開花して、連休中に見ごろを迎えそうです。

エビネのつぼみ

そういえば先日(4月15日)ふと気付いて写真を撮っておいたヤツデの芽生えでしたが・・

ヤツデの崩芽(4月15日)

今日(4月27日)見たら、威勢良く手をひろげていました。ちなみにヤツデは絶滅危惧植物ではありませんが・・

若葉が飛び出しているヤツデ(4月27日)

そして、開いたばかりのコナラの若葉がなにやらもう刻まれているなと思ってよく見ると、こんなものがついていました。

中には小さな卵が・・

ヒメクロオトシブミのゆりかごです。親が葉に卵を産み付けると、丁寧に丸めていきます。孵化した幼虫は葉を食べつつ、このゆりかごで育ちます。こちらは昨年撮影した写真です。成虫成虫は5mmほどの小さな甲虫です。

ヒメクロオトシブミ

ほかにもたくさんのイモムシや毛虫もついていましたが、それに負けないくらい、植物にも勢いがあります。ゴールデンウィークに合わせるように、中庭の若葉と花が一番美しい季節を迎えます。

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4/22は「はや2トークライブ」でした。この模様は4/26に・・・

博物館の地下大会議室あたりから見上げた風景です。新緑が美しいですね!

4月22日は、4月のさがみはら宇宙の日・「はやぶさ2」トークライブを開催しました。今回も多くのみなさまにご参加いただきました。いつもありがとうございます。

今回の講師は、澤田弘崇さん(JAXA はやぶさ2プロジェクト 主任研究開発員)と、小川和律さん(神戸大学大学院 理学研究科 惑星学専攻 技術職員)。

澤田さんには以前、博物館のプラネタリウム番組にご出演していただいたこともあるので、その番組をご覧になった方もおいでかもしれませんね。

テーマは「はやぶさ2の代わりに目撃せよ!-分離カメラDCAM3 で衝突実験を観測する-」でした。

今回は、内容はもちろんですが、澤田さんと小川さんの掛け合いが最高に面白かった (まさにトークライブ!)という感想も聞かれました。見逃した方は、ぜひこちらの録画をご覧ください。

さて、この日、博物館の前ではこんな風景が・・・。

撮影隊のみなさんが・・・?

実は、テレビ神奈川「猫のひたいほどワイド」のみなさんの取材があったのです。

これは天文展示室内でのリハーサル風景。赤いツナギの人は、「猫の手も借り隊」レポーター太田 裕二さんです。

この模様は、4月26日に放送予定だそうです。ぜひご覧になってくださいね。澤田先生からのはやぶさクイズも必見です!太田さんの帽子にもぜひご注目を!

番組のホームページはこちら

さて、6月のさがみはら宇宙の日・はやぶさ2トークライブの予定も公表されました。次回は6月17日です。どうぞ次回もお楽しみに!

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花をたくさん見ました!生きものミニサロン

4月22日、今年度最初の生きものミニサロン(毎月第4土曜日12時から)を行いました。
今回は「3歩歩けば花が変わる!」ほどだくさんのお花が咲き乱れる季節ということで、お隣の樹林地でたくさんのお花を観察しました。
外へ出た瞬間に見られるシャガです。

アヤメのなかまの園芸種であるシャガ

さらに、昨日のブログにもアップしたクワの花を観察しました。「これが花?」とみなさん不思議そうに見ていました。

これが花?とみなさん不思議そう

実った果実を食べた子どもの頃の思い出を語ってくれるお母さんもいらっしゃいました。
そして、本日のメイン・・のはずが曇り空であまり開いてくれていなかったフデリンドウを探しつつ、こちらの花も。

木に咲く花には花びらの無いものが多くあります

クワと同じように花びらの無い花ですが、この木にはひとつ強烈な特徴があります。それはニオイ。若葉を少しちぎって嗅ぐと、強く香ります。
そう、サンショウの若葉と花なのです。いい匂い!といういう人と、きらーい、とハッキリ言ってくれた人もいて、感覚の違いを楽しみました。
ちょっと雲が薄く切れて明るくなってきたら、昆虫が飛び回り始めました。これは今日撮影したものではありませんが、ビロードツリアブが静かに花を訪れているところを観察できました。

毛におおわれてあったかそうなビロードツリアブ

このところ樹林地で増えつつあるシロバナタンポポや、ヤブタビラコを見たり・・・

本来は西日本の花であるシロバナタンポポ

小さいけれどレモンイエローが美しいヤブタビラコ

こちらの花を見てもらおうと指さしたとたん、枝をつかんでくれたお子さんが「イテッ!」
特徴を見事に表現してくれました。これはニガイチゴといって、バラ科の野イチゴのなかまなので、枝にはトゲがあります。

トゲに注意!ニガイチゴ

樹林地でそれぞれ花を見たり、虫を探したり・・

いっぱい観察してくれました!

今日も楽しい観察会でした!

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こちらも満開 今週末は生きものミニサロンです!

季節のうつろいは早いもので、一昨日(4月19日)から二十四節気ではもう穀雨(こくう)です。雨が降るとさまざまな穀物の苗が勢いを増して成長する晩春の時季を表します。そんな中、すでに数日おきの雨で花も葉も驚くようなスピードで展開しています。こちらもその一つ。

クワの雌花

クワです。小さくて目立ちませんが、これでも開花しています。クローズアップすると・・

花弁(かべん)はなく、柱頭(ちゅうとう)だけがニョキニョキと出ています

柱頭(めしべの先)が飛び出ているので、これで雌花が咲いています。満開です。
博物館にはカイコを育てるためのクワが何本か植えられていますが、一番大きな木にはたくさんの花が咲きます。ただし、博物館には雌木しかないので、残念ながらほとんど熟しません。ちなみに、こちらは相模川の河原で撮影したものですが、雄花です。

クワの雄花

どちらにしても、地味な花です。
あまりに地味なので、満開のフデリンドウの写真も。隣り合う花の色合いの違いをお楽しみください。

微妙に色違いのフデリンドウ

開花のピークを迎え、たくさんの株が出そろうと微妙に色の違う花が咲いていたりします。今年はまだ見つけていませんが、博物館おとなりの樹林地ではピンク色の花も毎年わずかに咲きます。
今週土曜日、4月22日の12時から、今年度最初の生きものミニサロンを実施します。フデリンドウをはじめとした春の花を観察するお散歩の予定です。ぜひご参加下さい。

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楽園の春

4月18日、緑区のある場所へ希少な植物の試料採集に行きました。
ここはまさに楽園。いくつかの絶滅危惧植物が自生し、そのうちの一つであるオカオグルマのDNA分析用の試料を採りました。これは、キク科の系統分類の研究を進めている大学からの要請なのですが、県内の絶滅危惧種の分類研究の進展はそのまま保全の基礎資料としてフィードバックされますから、こちらもできるだけ協力しています。

落ち着いた黄色の花のオカオグルマ

ちょうど花盛りで、澄んだ黄色の花が見事に咲き乱れていました。
こちらは絶滅危惧種ではありませんが、ヒメハギの花です。小さくてしゃがんで見ないと気付かないほどですが、見事な色合いです。

派手そうな形なのに1センチほどの小さな花のヒメハギ

サンプリングの後、近くの沢沿いの林道を歩きました。エイザンスミレがスミレにしては大柄な花を咲かせていました。

スミレらしからぬ葉のエイザンスミレ

こちらはミミガタテンナンショウ。まるで仲むつまじく語り合っているかのような咲き方でした。

たまたま向かい合わせに咲いていたミミガタテンナンショウ

少し足を伸ばして、石砂山の麓へ。満開のミツバツツジにギフチョウが訪れていました。もうシーズンも終盤となり、翅がだいぶ痛んでいますが、元気に飛び回っていました。

ミツバツツジにとまるギフチョウ

ミツバツツジは旧津久井町の花だったこともあり、この時期の津久井地域は家々の庭先が薄紫色に彩られます。
そして、前日の雨でできた水たまりのそばでは、ツバメが巣材の泥をせっせと集めていました。

巣材の泥を集めるツバメ

日々刻々と新緑が濃くなり、青葉の季節まであと少しです。

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環境学習セミナーを開催しました

博物館駐車場のヤマザクラが満開となりました。好みの問題ではありますが、青空が似合うのは、ソメイヨシノよりもヤマザクラだと思っています。ヤマザクラの桜吹雪の下に立つと、春爛漫のウキウキ感とはちょっと異なる、ザワザワとした不思議な感覚にとらわれます。まさに「桜の森の満開の下」(坂口安吾)の世界ですね。

赤く色づいた若葉とともに花が咲くヤマザクラ

さて今日(4月15日)は、相模原市環境情報センターが実施している自然環境観察員制度の環境学習セミナーを博物館大会議室で実施しました。最初に、桜美林大学リベラルアーツ学群の片山博文さんによる「ビッグ・ヒストリーと生物多様性」と題したご講演をいただきました。

新しい概念であるビッグ・ヒストリーのお話にみなさん引き込まれています

これまでそれぞれの時間軸で語られることの多かった宇宙の歴史と生命の歴史、そしてその未来について統合して考えていくという非常に刺激的な内容のお話でした。生物多様性の概念にも深く関わるため、みなさんとても熱心に聴き入っていました。
そして、このセミナーを博物館で行った理由でもあるのですが、今年度から自然環境観察員制度の定期的な植物調査として、「花ごよみ調査」を毎月1回、博物館周辺の樹林で実施することになったのです。その第1回調査と調査ガイダンスを今回行いました。調査の説明の後、大会議室を出てお隣の樹林地へ。

花を一つずつ確かめながら記録していきます

主役はもちろん、この時期にしか見ることのできないフデリンドウです。

満開となったフデリンドウ

ただ、実際に歩いて見ると、ほかにもたくさんの花が咲いていることにみなさん驚かれていました。しゃがむだけで数種類の花が見えてきたり、木々の枝先にも目をやると・・・

目立たないけどよく見ると美しいアオキの雄花

アオキの雄花です。
ちょっと不安定な雲が出てきて、最後はぽつりぽつり降ってきた雨を気にしながらの調査になりましたが、たくさんの目でたくさんの春の花を確認できました。これから月1回調査を実施して、この樹林地の花ごよみを作っていきたいと思います。

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フデリンドウが見ごろになりました!

断続的な低温や冷たい雨に当てられて遅れ気味でしたが、博物館お隣の樹林地でフデリンドウが見ごろを迎えました。

青空の色に咲くフデリンドウ

遊歩道沿いにもたくさん咲いています。博物館へお越しの際には、踏みつけないように気をつけながらぜひご覧下さい。フデリンドウは越年草(おつねんそう)です。今咲いている株は昨秋、発芽して冬を越したもので、間もなく結実するとあっという間に枯れてしまいます。はかなさというより、この潔さが魅力の花でもあります。
こちらは、ミミガタテンナンショウ、カントウタンポポ、フデリンドウの春の花3種。

上からミミガタテンナンショウ、カントウタンポポ、フデリンドウ

同じアングルに入れるのはちょっと無理がありますね。
ニガイチゴの花も咲いています。梅雨の頃には赤い果実が実るでしょう。名前は苦そうですが、ふつうに甘い野いちごです。

野いちごのなかまのニガイチゴ

ミツバツチグリも元気に咲いています。

まぶしいほどの黄色の花のミツバツチグリ

木々の葉が開く前の今の時期、明るい林床で咲く背の低い植物がいろいろと見ごろです。是非お立ち寄りください。

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