マダニに注意!

先日、博物館の動物標本作成ボランティアの方からマダニの生体をもらいました。
マダニの仲間は人の血を吸うことで知られていますが、それだけではなく、病気を媒介することもある危険な生き物です。
ごく最近では、マダニが媒介し、重症化リスクの高い感染症である「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」が神奈川県でも報告されており、注意が必要な状況です。
せっかく生体をいただいたので、今後の普及啓発の資料とするため、自然の中で写真を撮ってみました。

「バンザイ」をするマダニ

意外と俊敏で、スタスタと歩いていきます。
ところが、息を吹きかけるとぴたりと止まり、第一脚をバンザイの姿勢に持ち上げます。
獲物が近くにいると察知したのでしょう。なんとも恐ろしいです…。

大型の種類です

今回のマダニはタカサゴキララマダニという、マダニ類の中でもかなり大型の種類です。
この個体は体長8mmほどもありました。

メスの成虫です

このマダニはなんと、ご自宅のベランダにいたそうです。
どうやってベランダにたどり着いたのかは不明です…。

執筆している私も近年マダニと遭遇することが増えていると感じます。
野外での活動の際には、マダニ対策を十分にする必要があります。
また、マダニは野生動物だけでなく犬や猫などにも寄生し感染症を媒介させます。
そのため、例えば野良猫との接触なども大きなリスクとなるので、注意をしたほうがよいでしょう。
(動物担当学芸員)

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