【企画展イチ押し資料】標本ダンスと昆虫標本箱

現在開催中の企画展「相模原市立博物館 30年の歩みを未来へ」の展示物から、専門分野ごとにイチ押しの資料を紹介します!
初回の今回は、生物分野です。
生物分野の展示のうち、博物館の役割についてのコーナーでひときわ目を引く大きな棚。

棚を持ってきました!

これは、昆虫標本を収蔵するために作られた専用の棚で、「標本ダンス」と呼ばれています。当館の収蔵庫では、このような棚を使って、昆虫標本を収蔵しています。
この棚、今回の展示の際には一度分解し、ボトルシップのように展示ケースの中で組み立てました。

標本ダンス

棚の中身は、というと、びっしりと木箱が並んでいます。
これは「ドイツ箱」と呼ばれる昆虫標本専用の標本箱です。ドイツと名がつきますが日本製で、職人さんが手作業で作っている高級品です。

ドイツ箱

この箱は、箱本体と蓋のあいだに凹凸の構造があり気密性が抜群で、標本を食べる害虫の侵入を許さない優れモノです。

ところで、このような資料を収集する箱の規格は、専門分野ごとに異なります。今回の企画展では、昆虫のほかに地質、民俗、歴史と、様々な専門分野で使っている「箱」を見ることができます。資料そのものに加えて、資料を入れている箱についてもぜひ注目してみてください。
(動物担当学芸員)

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