エゴノキの花とキアシドクガ

連休が明けて、展示の入れ替えやメンテナンスなどのために職員は出勤しておりますが、博物館は本日5月8日は休館日です。
昨日からの雨で濡れた地面には、エゴノキの花が落ちています。

地面に落ちたエゴノキの花

この花が、博物館や木もれびの森周辺などで大発生しているキアシドクガの成虫にそっくりだということに気付いたのは、昨年でした。全体の白に、黄色と言うより山吹色の前足が、エゴノキの花弁とおしべの葯の色の組み合わせそのものです。

キアシドクガ

こちらは昨年の写真です。交尾の相手と思って近づいたのかどうか定かではありませんが、満開のエゴノキの花に向かってキアシドクガがたくさん群がっていました。

エゴノキの花にアプローチするキアシドクガ

キアシドクガの成虫は食べるための口器を持たないので、蜜を求めて、ということではありません。色合いの一致が単なる偶然なのか、なにか意図しているのか(擬態?)、それはわかりません。
さて、博物館周辺のミズキも純白の花を咲かせますが、キアシドクガの幼虫に花芽まで食べられてしまったものが多く、今年もほとんど花が見られません。そのかわり、同じく白い花で目立っているのがガマズミです。

ガマズミの花

雨の合間、雄しべにため込んだ水滴がガラス玉のように輝いていました。

雄しべに水滴をつけたガマズミの花

植物の世界では、季節はもう初夏に移り変わっています。

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