カタハリウズグモの出のう

昨日紹介したカタハリウズグモ、ちらほらと卵のう(卵が入った袋)を見かけてはいたのですが、今日、子グモがわらわらと出てきているのに出くわしました。


茶色っぽいちょっとトゲトゲしたのが卵のう、白いのが子グモ。体長は1mmあるかないかです。
通常、クモは卵のう内で一度脱皮してから出てきますので、これでもたぶん2齢幼体という事になります。
既に親グモはおらず、網が壊れたのか、卵のうはクサグモの網にぶら下がっていました。子グモがあまりに小さいせいか、クサグモの捕食対象にはなっていないようです。
それでもほとんどの個体は大人になる前に死んでしまうに違いないと考えると、自然の不思議を感じます。
ところで、「出のう」というのは卵のうから出る事を指す言葉で、漢字では「出嚢」と書きます。パソコンで「しゅつのう」と打ったら「出納」という字が出てきました。やっぱり一般的な言葉ではないようですね。

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