妖精の輪

このところの長雨と低温で、キノコの発生が多くなっています。キノコというと一般的に秋のイメージが強いようですが、じつは春から秋までずっと何かしらのキノコが出続けます。それでもやはり、大きく目立つキノコが多く出るのも事実です。そんな中、博物館の北側の駐車場に突如、大量のキノコが発生しました。

大量のキノコが列を作って発生しました

車止めの丸太付近など2カ所に集中して発生しました。
少し調べてみたのですが、今のところ種類までわかりません。

つるつるした表面の傘が印象的なキノコです

上から見ると列をなして発生しています。

フェアリーリングの一部

このような発生のしかたを、フェアリーリング(妖精の輪)と言います。地面の中を菌糸が放射状に広がって、あるとき子実体(いわゆるキノコの本体)が一斉に形成される現象です。芝生などではきれいな輪になることがありますが、今回はうまく円形に広がらずに、だいぶ欠けた円になっています。
キノコが大量に発生すると「食べられますか?」と質問されるのが常です。しかし、野生のキノコが食べられるかどうかは、誰も保障できません。自分が知らないキノコは食べないというのが鉄則です。キノコは図鑑に記載のない種類がまだ無数にあり、よほど特徴的な外見のもの以外は「その土地で昔から食べられているもの」だけを食べることが中毒を防ぐ唯一の方法です。

カテゴリー: 今日の博物館, 生きもの・地形・地質 タグ: パーマリンク