夏の夕立の後は、虹

猛暑が続いています。
でも今日(8月12日)は、気圧の谷の影響でお昼頃から風が強くなり、積乱雲の発達が見込まれました。
そして、午後になると雷鳴がとどろき、土砂降りに。視界が遮られるほどの雨でしたが、午後3時45分頃に空が明るくなり、雨脚が弱まりました。
この時間、こんなお天気の時は、虹が出ます。博物館の屋上へ上がると・・

博物館の天体観測室の上に出た虹

天体観測室を覆うように低めの虹が出ていました。
虹は、必ず見ている人(自分)の真後ろに太陽が来る方向の正面に出ます。太陽を背にして、前方に降る雨がプリズムの作用をしているのです。ということは、ある人が見ている虹は、その人だけのもの、とも言えますね。見ている人が動けば、虹も動きます。上の写真を撮影した位置からほんの少し場所を変えても、ちょっと違った位置に見えます。

数十メートル動いただけで違う位置に見えます

虹は、太陽と自分を結ぶ線の延長上から42度の高さに出るため、太陽の位置が低ければ大きく、高ければ小さくなります。8月の午後4時前の太陽はまだ十分に高いので、小さめの虹になりました。
そして今日の虹には、副虹(ふくにじ、またはふくこう)も出ていました。副虹は主虹(しゅにじ、またはしゅこう)と比べて薄いので、拡大して少し画像を調整しました。

主虹の上に薄く副虹が見えます

虹の色の順番は決まっていて、主虹は一番外側(上)が赤で内側(下)が紫になりますが、副虹は逆で、一番内側が赤です。
虹は刻々と濃さを変えながら、雨が遠ざかるのと同時に消えていきました。その美しさは、はかなさと同調していっそう際立つものと言えるでしょう。

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