9月の星空情報①

夕方の気温が過ごしやすく感じる日も増えてきました。

本来であれば星空観察にもちょうどよい季節となってきましたが、
博物館で月に約2回のペースで実施してきた「星空観望会」は、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、今年度はしばらくお休みしています(投稿日現在12月末まで中止)。

みなさんと一緒に星空を見られないのは寂しいですが、
少しでも皆さんが星空を見上げ続けてくださるように、星空観望会が再開するまで、この職員ブログで少し、星空や天文現象、本当だったら目にしていただくはずだった天体の姿などをご紹介していきます。

日が沈んで、夕焼けがまだ空に残る頃、南の空にひときわ明るい星が見えてきます。
よく見ると、その星はほとんど瞬きません。瞬かない星は、太陽系の惑星のどれかです。その正体は木星。望遠鏡で観察すると、表面の縞模様などが見えます。

博物館にある口径40㎝望遠鏡を使って撮影した木星(2020/08/18撮影)

そして、木星の向かって左側に、もう1つ明るめの黄色い星が見えます。それが土星です。よく知られた環のある姿は、望遠鏡を使うと確認できます。

博物館にある口径40㎝望遠鏡を使って撮影した土星(2019/08/04撮影)

月は、今週水曜日(9月2日)に満月を迎えます。また、月の通り道(白道)と、惑星の通り道(太陽の通り道「黄道」とほぼ同じ)は接近しているため、惑星と月は時折近づいて見えます(9月は25~26日がチャンス)。月と星が近づいてみえる・・・それだけなのに、華憐で繊細な芸術品のごとく感じられるのは不思議です。

残念ながら街の中で満天の星は見ることができません。しかし、都会の空でも頭の上を見てみると、明るい星3つでできた「夏の大三角」を見つけることができると思います。やがてこの三角は西へ傾き、シーズンを終え、かわって東の空に見え始めている「秋の四辺形」が高い空に昇っていきます。かつて親しまれたわらべ歌“さよなら三角 またきて四角~”を「地」でいっています(あ、「空」でしたね)。

実は夜空は星座でビッシリです。もし、夜空の星座を見てみたくなりましたら、
博物館ホームページ内に掲載している星図を、参考にしてみてください。

最後に、星空観察をするときは、安全や防虫対策など万全の準備でケガや事故に気を付けて楽しんでくださいね。

カテゴリー: 天文 タグ: パーマリンク