特定外来生物 オオキンケイギクの調査

エコパークさがみはらが主催する自然環境観察員制度に、博物館は毎年協力して調査を実施しています。今年の全体調査のテーマは、「オオキンケイギクの分布調査」です。
オオキンケイギクは、在来の生態系や人に対して悪影響を及ぼす可能性のある外来生物の飼育や栽培、移動などを規制することを定めた特定外来生物法により、特定外来生物に指定されています。そのオオキンケイギクの分布状況を把握することを目的とした調査で、市域全域(丹沢山地などを除く)を対象としています。
5月16日、緑区へ調査へ行きました。博物館周辺などでは、かつて国道などに群生が見られたものの、現在は特定外来生物であるという認識が定着してきたのか、抜き取られていてあまり見かけなくなりました。しかし、津久井地域では道沿いでちらほらと見られました。

オオキンケイギク

一見するとコスモスと形が似た美しい花です。しかし、旺盛な繁殖力で、またたくまに分布を広げます。
特定外来生物に指定された種は、生きた状態での移動が禁止されているため、見つけても抜いたりはせず、記録にとどめます。

道沿いに咲くオオキンケイギク

緑区の青山や牧野、鳥屋など5カ所の幹線道路沿いで確認しました。
途中、オオキンケイギクに負けないくらい鮮やかな黄色をまとったキビタキに出会いました。

キビタキ(オス)

軽やかに美しくさえずっていました。こちらは在来の夏鳥なので、安心して声と姿を楽しむことができますね。
(生物担当学芸員)

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