自然観察のヒント探し

10月7日、秋晴れの下、博物館前庭やお隣の樹林地で、自然観察学習会が行われました。これは、公益財団法人日本自然保護協会が主催する自然観察指導員の相模原連絡会「さがみはら緑の風」の新入会員を対象にした勉強会で、定期的に実施しています。この勉強会の受講者の中から、当館で行われる自然観察会のサポートスタッフになってくださる方が何名もいます。

身近だからこそ面白い自然観察実施中

今回のテーマは「得意な“定番”を持とう」です。「この季節なら、この場所なら、いつでもどこでも」という自分のお得意ネタを持っておけば、いつでもどこでも誰とでも自然観察会ができます。まずは、当館の「生きものミニサロン」などでも定番のプログラム、「落ち葉の色相環」です。

みなさんで力を合わせて落ち葉を並べます

みなさんで落ち葉を拾い、似た色同士が隣り合うように並べて環(わ)をつくります。

正確には「色相環」ではありませんが・・環にすることがミソです

その場で拾った落ち葉を並べただけで、こんなに美しい!
そんな身近な自然観察を中心に、みなさんでああでもない、こうでもないとディスカッションしながら歩きました。こんなアートな一瞬も。

木の葉に写った虫のシルエット

アカスジキンカメムシの幼虫でした。

同じ葉ではありませんが、近くでは至る所にいました!

カナヘビが日向ぼっこ。急に気温が低くなったので、少し体を温めてから動き出すのでしょう。こんな風景も秋を感じる一瞬です。

日向ぼっこ中のカナヘビ

駐車場では、樹木の状態に詳しい参加者から、洞(うろ)が広がってしまったミズキの状態を教えていただきました。

幹を叩くと、方向によって音の高さが異なりました

教える、教わる、という関係だけでなく、双方向のコミュニケーションで全員が学び楽しむ会となりました。
(生物担当学芸員)

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