スズメの子、ツバメの子

5月下旬になり、クワの果実が実っています。

ヤマグワの果実

南区のある場所で、クワの木の下でスズメが鳴いていました。よく見ると、巣立ちビナを連れた家族群でした。枝にたくさんのクワの果実が実っているのに、スズメは地面に落ちた果実を好んで食べています。そして、巣立ちビナが翼を震わせて食べ物をねだると、親がクワの果実を与えていました。落ちている果実を食べるのなんて、ヒナでもできるはずですが、このように親から与えられる餌をとおして食べるべきものを学んでいくのかもしれません。

巣立ちビナへ落ちたクワの果実を与える親スズメ

近くでは、ツバメの巣立ちビナも飛び回っていました。でも、体力がまだあまりないのか、時々フェンスにとまって休息します。

ツバメの巣立ちビナ

考えてみると、ツバメが4月下旬に営巣を始めてから抱卵に約2週間、孵化して巣内で成長して約3週間で、巣立ちます。卵からたった1か月で、親と同じ大きさに育ち、飛び回っているというのはものすごい成長速度です。初夏へと移り変わるこの時期は、野鳥の成鳥の速さに驚く日々です。
(生物担当学芸員)

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