処暑ですが・・

8月23日は二十四節気の処暑でした。処暑とは、暑さがやわらぎ、朝晩は涼しくなるころ・・という意味なのですが、まだまだ暑いですね。
そんな中、生物分野の博物館実習生は「生きものミニサロン」で使う昆虫を、汗水流しながら探していました。後ろからそんな姿を眺めていたら、エノキの葉の上にイモムシを見つけました。

葉の上にいますが、保護色のためうっかりすると見過ごしてしまいます

アカボシゴマダラの幼虫です。特定外来生物なので喜んではいられないのですが・・このイモムシ、どうしようもなくかわいいのです。風が吹いて葉が揺れると、頭を持ち上げました。

頭を持ち上げたところ

思わず、写真を撮って喜んでしまいました。
ちなみに成虫は大型のチョウです。

アカボシゴマダラの成虫

このところ、博物館周辺では一番たくさん飛んでいるかもしれません。外来種問題を象徴するような困った存在ですが、その原因を作ってしまったのは人間です。アカボシゴマダラはただ、そこで懸命に生きているだけです。
そんなことを考えるとちょっと複雑な気持ちになりますが、ふと見たら、在来種のチョウも飛んできました。アオスジアゲハです。

アオスジアゲハ(在来種)

外来種でも在来種でも、やっぱり生きものを見ると嬉しいのが、正直な気持ちです。それは忘れずに、観察していきたいと思います。
(生物担当学芸員)

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