立冬

本日、11月7日から二十四節気の「立冬」です。秋が深まり、冬の気配が立ち始めるころ、という意味になります。実際、ここ数日の朝は冬の寒さを思い出させる気温です。博物館周辺でも冬の使者である冬鳥たちがやってきています。こちらはジョウビタキです。

ジョウビタキ(メス)

「ヒッ、ヒッ、カチカチッ」と鳴きながら縄張り争いをしている姿が見られます。ジョウビタキは冬の間単独で過ごし、それぞれが縄張りを持ちます。冬の使者と言いましたが、じつは近年、全国各地の高原地帯などで繁殖するようになりました。本州中部では、清里高原など山梨県から長野県で分布が広がりつつあります。県内ではまだ確認されていませんが、もし繁殖するとしたら、相模原市内の緑区あたりから繁殖が始まるのではないかと予想しています。
そして、ツグミです。

ツグミ

こちらは例年、11月中旬に入ってから声が聞かれるのですが、今年はちょっと早く、10月末から上空を飛ぶ声を聞いています。
鳥だけではありません。木々も冬へと着々と歩みを進めています。ヌルデの渋めの紅葉が進んできました。

色づき始めたヌルデ

個人的には地面の落ち葉の紅葉がお気に入りです。博物館お隣の樹林地では、サクラやミズキが渋めの色合いで地面を彩っています。

サクラやミズキの落ち葉の紅葉

植栽木のトウカエデは、枝についた状態でも見事な紅葉を見せてくれますが、そちらはまだ半月以上先になりそうです。一足先に落葉した葉が見事に色づいています。

トウカエデの紅葉 ランダムな配置がいっそう美しさを際立たせます

これから日に日に屋外の色合いが変化していくので、楽しみな毎日です。
(生物担当学芸員)

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