淵野辺小学校で遺跡のお話。

12月16日に相模原市中央区にある淵野辺小学校で、遺跡についてお話ししてきました。

淵野辺小学校は今年、縄文体験キットを授業で活用していただきました。
その6年生の先生から、総合の時間で近くの遺跡を調べており、縄文~古墳時代の話をしてほしいとご依頼をいただきました。

対象の遺跡は山王平遺跡(縄文時代)、上矢部和組遺跡(弥生時代)、御所ノ入(ごしょのいり)横穴墓群(古墳時代)です。
まずは淵野辺の地形や遺跡の様子からはじめ、それぞれの遺跡を説明しました。

縄文遺跡の説明中

各遺跡の時代背景は異なるので、その点も強調します。
例えば、明瞭な権力差は古墳時代からより明らかになり、古墳は王様クラスでなければ造られません、など。

その後は、山王平遺跡出土の縄文土器・石器から説明します。

縄文土器の違いはどこかな?

児童が土器をさわるのは2回目となり、縄文土器の具体的な特徴、例えば施文方法や土器の大きさの見分け方など、いつも土器×2タッチでお話しするような、密度の濃い説明ができました。

地域の歴史を、考古学の視点から勉強することは大変重要です。先生にお話を伺うと、初めに遺跡現地を訪れたのですが、よく分からないので博物館の学芸員に遺跡の話をお聞きしたいとのことでした。そのため質問の内容が具体的であり、知りたい気持ちにあふれていました。

地域のこれからを担う児童へ遺跡の話をすることができ、大変有意義な出前授業となりました。今後も積極的に取り組んでいきます。
(考古担当学芸員)

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