殺虫剤散布

今日は休館日ですが,大型収蔵庫,実習実験室,市民研究室に殺虫剤を散布するので,その立ち会いのために出勤しました.実習実験室と市民研究室は来館者やボランティアの方が利用する場所なので,休館日でなければ作業できません.

コンピュータやコピー機をビニールで覆って殺虫剤散布がかからないようにします.

準備が終わったら殺虫剤散布.部屋の中は真っ白になります.この状態で数時間放置します.

その間に,収蔵庫等にしかけてある害虫調査用のトラップ(えさのないゴキブリホイホイの様なもの)に害虫がかかっていないか調べます.この作業も殺虫剤散布と同じ業者が行います.
害虫の調査は大切な資料を虫の被害(食べられたり,糞で汚されたり等)から守るために行います.早めに害虫を発見すれば被害に遭わずに済むか,もしくは,最小限の被害で食い止めることができます.

こちらは地面の上を歩く虫用のトラップです.

こちらは飛んでくる虫用のトラップです.こちらには特定の虫が寄ってくる“におい”を出す薬剤が入っています.

収蔵庫内のトラップには資料に重大な影響を及ぼす害虫はおらず一安心.

今回,殺虫剤をまいた部屋は,前回の調査でトラップに虫が多くかかっていた部屋です.深刻な被害となるような虫ではありませんでしたが,大きな被害を受ける前に対処しました.
大切な地域の文化財を後世に残していくためには,日ごろからこまめに対処していくことが重要です.

(地質担当学芸員 河尻)

カテゴリー: 今日の博物館 パーマリンク