スギ林内の逸出種?

今日は緑区のある沢へ、春真っ先に咲く植物の調査に行きました。まだ少し、雪が残る道を沢へ下ります。

目的はこの花。セリバオウレンです。純白の小さな花をすくっと立てた茎の先に2、3個ずつ付けています。

じつはこの花、分布上は神奈川県には無いことになっていて、県内で散発的に見つかるものは、スギ林内に植えられた逸出品と考えられています(神奈川県植物誌2001)。つまり、外来種です。でも、あまりにも清楚なこのキンポウゲ科の花は、外来種と一言で片付けたくない美しさを漂わせています。

さて、緑区の山中にも春は着実にやってきています。
クマシデの冬芽は間もなく萌芽。

スギ花粉症の方、ごめんなさい(私も花粉症ですが・・)。赤く咲き誇るスギの花。たっぷり花粉をつけています。

雪で出控えていたため、ひさしぶりの野外調査、じっくりと早春を楽しむことができました。
(生物担当学芸員 秋山)

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