暖かな日に、植込みをじっと見ていると、素早くぴょん、ぴょんと飛び跳ねて移動していくクモに出会う事があります。
それはたぶんネコハエトリ。
ハエトリグモ科のクモのほとんどは、視覚が発達しており、網を張らずに徘徊し、獲物にすばやくとびかかって捕えます。というと、とても獰猛な印象ですが、体長がせいぜい数mmから1cm程度なので、飛び跳ねたり、周りを見回す姿は、むしろ「かわいい」と言って良いでしょう。
とりわけこのネコハエトリは、そのむくむくと毛が生えた様子が猫に例えられ、クモ界のアイドル的存在。横浜地方では昔「ホンチ」といって、オス同士に相撲をとらせる遊びで、子どもたちにも親しまれていました。
ハエトリグモ科の特徴である視覚の発達は、「サーチライト」とも呼ばれる正面2つの大きな目からも伺われます。通常、クモは8つの目を持ちますが、この2つが他に比べてかなり大きいため、こちらを向くとまるで2つの瞳で見つめられているようです。そんな姿が、親近感を感じてしまう原因かもしれませんね。(学芸班 木村)
なんとなく配色も猫っぽい?
見つめているのはジャンプ先か、エサか…
ハッと目が合った瞬間…なんとなく目にニコニコマークが見えませんか?
リンク
プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
-
最新記事
アーカイブ
カテゴリー
QRコード
タグ
企画展 (100) クモ (78) 地質 (69) 歴史 (57) 講座 (50) プラネタリウム (46) JAXA (45) 市民学芸員 (43) はやぶさ2 (41) 観察会 (38) ミニ展示 (38) 昆虫 (36) 野外調査 (36) 星空情報 (32) フデリンドウ (32) 講演会 (28) 吉野宿ふじや (26) 尾崎咢堂 (26) ふるさといろはかるた (26) 尾崎行雄 (25) 学びの収穫祭 (25) 実習生 (25) エナガ (21) 紅葉 (20) ジョロウグモ (20) ワークショップ (19) キアシドクガ (18) はやぶさ (17) 絶滅危惧種 (16) 尾崎咢堂記念館 (16) 考古 (16) 大河ドラマ (16) 外来種 (15) 脱皮 (15) 民俗 (15) 学習資料展 (13) クワコ (13) ミズキ (13) カワラノギク (13) メジロ (12) カントウタンポポ (12) 石 (12) カザグルマ (11) キビタキ (11) 臨時休館 (11) コブシ (11) がろあむし (11) 雨 (10) 冬鳥 (10) ゲンジボタル (10) どうする家康 (10) 徳川家康 (10) 麻布大学いのちの博物館 (10) 展示解説 (10) 自然観察会 (10) 相模原ふるさといろはかるた (10) 舘野鴻 (10) 議会政治の父 (9) ヒレンジャク (9) 実習 (9) 眠 (9) 探鳥会 (9) 冬芽 (9) 相模川 (9) 出張授業 (9) クリスマスリース (9) 甲州道中 (8) 博物館ボランティア (8) 歴史講座 (8) 憲政の神様 (8) 和田義盛 (8) ヌルデ (8) カラスウリ (8) エビネ (8) 羽化 (8) 幼体 (8) ボランティア (8) スタンプラリー (8) クイズラリー (8) 蔟 (8) 徳川四天王 (7) 小原宿本陣 (7) 横山党 (7) クサギ (7) ハラグロオオテントウ (7) 熟蚕 (7) 特定外来生物 (7) ビロードツリアブ (7) ヤマビル (7) 生物多様性 (7) 雪虫 (7) カメムシ (7) アブラゼミ (7) セミ (7) 繭 (7) 市民学芸員かわら版 (7)メタ情報