朝、通勤途中にアリの行列に出会いました。アミメアリです。
このアリは、巣をつくらず、石や倒木の下で暮らしていて、頻繁に移動をします。
つまり、その移動を目撃したわけです。
いったいどこからどこへ移動しているのか、確かめてみたくなり、アリの行列を追いかけました。
出発地点は、国立近代美術館フィルムセンター相模原分館の敷地内のようです。ポイントが特定できないのは残念ですが、ここを出発地点として追跡!
行列は博物館の前をとおり、隣の樹林地の前まで続いています。「宇宙科学研究所」の信号を右折、樹林地に沿って延々とコンクリート縁石の上を通っています。樹林地のもうひとつの角「国民生活センター」の信号まできて、また右折。15mほど行ったところで樹林地のフェンスの中に消えていました。残念。やはりこちらのポイントも特定できませんでした。
しかし、この距離を地図上で測ってみたところ650m!大した行列です(皆さんもぜひ博物館周辺の地図でご確認ください)。
仮に10cmあたり20匹のアリがいたとすると、650mだと13万匹のアリがいる事になります。でも、大きな群れは数万から数十万匹になるそうなので、驚くことではないようです。
それにしても面白いのは、律儀にコンクリートの上を歩いている事。草が茂っているところでは鉄製のフェンスの枠を歩いたり、一時的に土の上を通ったりしますが、ちゃんとコンクリートの上に戻ってきます。歩きやすいのでしょうか?そして「移動」とは言いながら、アリの移動方向が、一方通行ではなく、両方向すれ違っている事。卵のピストン輸送でもしているのでしょうか?謎は深まるばかりです。本当は一日じっくり眺めていたいところですが、他の仕事もあるので、今日の観察はここまでにします。(学芸班 木村)
アミメアリ。定住する巣をつくらず、働きアリだけで繁殖します。
ゾロゾロ
博物館の前をとおり(茶色っぽく写っているのがアミメアリ)
ゾロゾロ
落ち葉の上をとおり
フェンスの向こうに消えていきました
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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