昨日(10/17)、奥多摩の御嶽山へ調査に行きました。なぜ奥多摩かというと、相模原市北部の小仏山地の植物相は、関東山地(の南部を小仏山地と呼んでいます)から秩父へと連なる山々の影響を受けていて、丹沢や箱根とはまた少し違った特色を示しています。
そこで、奥多摩の植物相を見ておくことが、小仏山地の特色を見いだすためにも必要なのです。
さて、登山者が多い御嶽山山頂付近をスルーして、大楢峠へと向かいます。
まだ紅葉には早く、すれ違う人もない登山道でゆっくりと植物を観察します。セキヤノアキチョウジが花盛り。妖しげな色合いと形の花です。
シロヨメナ。どこにでも普通にある野菊ですが、相模原市内の丹沢山麓や、相模川の段丘崖などにあるものは、著しく葉がざらつくという特徴があります。小仏山地や奥多摩のシロヨメナの葉はざらつきません。同じ種なのになぜ??解明しなければいけないテーマの一つです。
じっくり写真も撮れました。これもどこにでもありますが、イラクサの棘。毒液が入っていて、うっかりさわると激痛が走ります、その「毒液注入針」の拡大写真にチャレンジ、なかなかいいのが撮れました。
帰りに回ったバットレス。この日もクライマーが2人、チャレンジしていました。見上げているだけで、頭がクラクラします。
お隣の地域なのに、市内とはまた違った植物のようす、とても勉強になりました。
(生物担当学芸員 秋山)
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プロフィール
神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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