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神奈川県相模原市中央区にある市立博物館です。1995年に開館して以来、相模原の歴史や自然を扱う総合博物館として市民に親しまれ、2019年には入館者数が300万人を超えました。また、2010年7月には、小惑星探査機「はやぶさ」の、2021年3月には後継機「はやぶさ2」の再突入カプセルの世界初公開を行うなど、お向かいにあるJAXA相模原キャンパスとの連携も深めています。
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コシロカネグモ
写真のクモは銀色の腹部に縦縞状の模様が入った美しい種、コシロカネグモ。
名前(和名)の由来は銀の古い呼び名「しろかね」です。
主に雑木林やその周辺に見られ、水平円網を張ります。体長は1cm程度ですが、背側を下にした姿勢でぶらさがるので、低い位置にいると気づきにくいかもしれません。
今回はハルジオンの花にぶら下がっていてくれたので、しゃがみこんで銀色の腹部を撮影する事ができました。
次の企画展のポスターデザインが完成!
5月25日(土)からスタートする企画展「闇に生きる 相模原にすむ夜行性の生きもの」のポスターデザインが完成しました!
印刷、配布はこれからですが、ポップで楽しいポスターになりました。展示準備もこれからスパートをかけていきます。
お楽しみに!
カザグルマが咲きました!
博物館中庭では、5月10日にカザグルマが咲きました。あちらこちらの庭先などでもクレマチスが咲いていますが、カザグルマはその原種の一つで市内に貴重な自生地があります。博物館のカザグルマは、その自生地の一つからの挿し穂で殖やしたものです。
今年は、残念ながらつぼみは2個しか確認していません。昨年、大がかりな剪定作業を行ったためもあるのですが、おもしろいことに、市内の自生地でも今年は花数が少ないようです。花を咲かせるということは、植物の株にとっては大仕事で、体力を使います。今年は少し体力を温存して、来年はきっとたくさんの花芽をつけてくれるはずです。
逆光が良い時もあります(クモ)
写真を撮る時には、太陽を背にして撮るのが、きれいに写す基本です。
クモを撮る時も、もちろんそうなのですが、網を写しこみたい時にはあえて反対側から「逆光」で撮る事もあります。
これは、光の当たり具合が美しいという理由だけで撮ったもので、言ってみれは観賞用です。
被写体は体長1mm位の幼体。種は不明です。水平に近い円網である事、横糸の本数が多い事、網の周辺部にもやもやとした糸が付いている事から考えると、ウズグモの仲間と考えられます。この辺りでよく見かける種というと、おそらくカタハリウズグモでしょう。もやもやとした糸は、一度壊れた網の横糸の名残だと思われます。
と、いった細かい話はどうでも良いので、生き物が作った造形美をまずは楽しんでいただけると幸いです。
吉野宿ふじや「昭和の娯楽」展ギャラリートークとイベント追加のお知らせ
吉野宿ふじやでは現在、「昭和の娯楽」展が開催されています。
5月5日にはギャラリートーク「私の昭和マンガコレクション」が行われました。
このイベントでは、マンガを提供してくださった蒲原雅人さんが、貸本屋と貸本マンガについて、ご自身の経験をもとにお話してくださいました。
参加者の皆さんは、手塚治虫や水木しげるなどのマンガを手に取り、懐かしみながら蒲原さんのお話を聞いていました。
次は「懐かしのレコード鑑賞会」が5月19日(日)と6月2日(日)に13:30~15:00まで行われます。
当初の予定では6月2日だけでしたが、5月19日も追加で行われます。
貴重な機会ですので、ぜひご参加いただければ幸いです。
コゲラの受難
博物館お隣の樹林地を歩いていると、コゲラが尋常ならざる声で鳴き交わしています。とても慌てた様子が伝わる声だったので何事かと探すと、つがいと思われる2羽が餌の昆虫をくわえたまま、枝から枝をせわしなく飛び移っていました。
キビタキやヒヨドリも、まわりで同じように警戒して鋭い声を発しています。
その行動の中心あたりにいたのは、アオダイショウでした。
コゲラはこのアオダイショウをなんとかしたいようで、まわりを飛ぶのですがアオダイショウは意に介しません。アオダイショウのお腹はすでに、ぼこぼこと膨らんでいます。
この立ち枯れた木にコゲラの巣があり、それをめざとく見つけたアオダイショウが巣を襲って、中のヒナを食べてしまったようです。少なくとも3羽のヒナが飲み込まれていました。
アオダイショウが去った後、巣のまわりで親鳥が鳴くのですが、ヒナの声が返ってきません。
しばらく親鳥は巣のまわりを鳴きながら飛んでいましたが、15分ほどすると、その場を去って行きました。
餌の青虫をたっぷりくわえながら飛び回る姿がとても切なかったのですが、これも自然界の掟です。人間は黙って見守るしかありません。コゲラのつがいには、またどこかに巣を作ってもらい、がんばって子育てして欲しいですね。
カベアナタカラダニ
5月の日差しが暖かい日。コンクリートの上をふと見ると、体長1mmにも満たないような赤い点が多数うごめいているのを見かけることがあります。
拡大するとこんな姿をしています。
どう見てもダニです。
その名も「カベアナタカラダニ」。
ただし、毒々しい色彩とは裏腹に、花粉を食べて生きている平和な生き物。決して人の血を吸ったりしません。
変わった名前は「タカラダニ」というグループに属する事、体の形状から「アナダニ」というグループである事と関係しています。「カベ」はもちろんコンクリート壁などでよく見られるからです。
くわしい生態は分かっていないようです。もし気になるようでしたら日向ぼっこをしながらじっくり眺めるのも良いと思います。ちょこちょこと動き回って、飽きません。
ただ、誤って潰してしまうと、服に赤い色がついたり皮膚が汁に反応してしまう人もいるようですので、それだけは気をつけてください。
希少植物の、珍しいタイプの花
大型連休が終わった5月7日、市内緑区の保全緑地へ希少植物の調査に出かけました。目的はこちらです。
キンラン(ラン科)です。よく管理された雑木林に咲く野生ランの一種ですが、近年は生育環境の激減に加えて園芸目的の盗掘が重なり、市内の樹林でもごく限られた場所に少数が生育するに過ぎない希少種です。
ただし、上の写真の株は、ただのキンランではありません。下の写真は、普通のキンランです。
ランの特徴として、花弁のうち一枚は下に反り返っています。この花弁(かべん)を唇弁(しんべん)と呼びます。しかし、下の写真のキンランは、このようにどの花弁も唇弁と言えるほど反り返りません。こうした花の形態をペロリアと呼びます。
このペロリア現象のキンランには、唇弁にふつう見られる赤い筋(蜜標=みつひょう 訪花昆虫に蜜の場所を知らせるしるし)もありません。しかも、この型のキンランは花があまり開かないことからも、自家受粉によって結実しているものと思われます。
このキンランについては、ツクバキンランと品種名が付けられていて、まだ図鑑にも掲載されていませんし、分布はこの生育地の他には茨城県などごく一部の地域でしか知られていません。なぜツクバキンランが相模原市内の緑地にあるのか、理由はわかりません。でも、この緑地を管理されている市民の方が10年ほど前から「不思議な形のキンランがある」と気付かれていました。観察眼の鋭さに脱帽ですね。
この日は、ツクバキンランを調査研究されている他館の学芸員さんと一緒に、現地を訪れました。相模原市内のこの緑地では、最初に確認された茨城県内の自生地よりも、密度が高く生育しているようだとのコメントをいただきました。
この緑地には、ギンランもたくさん咲いています。
地元の方の地道な管理作業のおかげで、こうして多くの希少な植物が生育する場所となっています。キンランも1株ずつタグが付けられて、毎年の生育状況が記録されています。希少な植物の、さらに珍しい形態の品種が、どうしてこの地にあるのか、そして近隣の他の場所には無いのか、興味は尽きません。さらに広域的に視野を広げて、この品種の謎に注目していきたいと思います。
オナガグモに擬態?
「面白い形のクモ」の代表格とも言えるオナガグモ 。
普段は体を細長く伸ばしていて、松葉のようにしか見えませんが、動き始めるとこんな形をしています。
そして今朝「オナガグモだ、ぜひブログで紹介を」と思って撮った写真がこちら。
カメラの小さな画面では気づかなかったのですが、拡大してみて「あらら」となりました。
これはナナフシ(ナナフシモドキ)の幼虫です。
以前から似ていると思っていましたが、騙されたのは初めてです。
それにしても何故、こんなに似ているのでしょうね?
5年続いたキアシドクガの大発生、終息しました
今日は5月5日、こどもの日です。博物館のまわりの樹林地では、新緑の光の中でキビタキが美しく囀っています。
思えば昨年のゴールデンウイークの博物館周辺は、こんなに爽やかな雰囲気ではありませんでした。キアシドクガの大発生が5年続いていて、駐車場のフェンスやミズキの木の下にはたくさんの毛虫(幼虫)がうごめいていたからです。
しかし今年、4月からお伝えしてきましたキアシドクガの発生状況ですが、いよいよ幼虫の終齢期に近づいたものの、ほとんど姿を見ません。これまで最大の発生量だった一昨年(2017年)と写真を比較してみましょう。上が2017年5月7日、下が今日、2019年5月5日です。
まずは、博物館の壁面です。蛹になる場所を求めて、無数の幼虫が壁面を登っています。
続いて、お隣の樹林地のミズキのようすです。2017年は葉が食べ尽くされて丸坊主になっていますが、今年は青々と繁っています。
昨年と一昨年は発生時期が前倒し傾向にあり、花芽ごと食べられて開花すらしませんでした。でも今年はしっかり花を咲かせています。
過去5年間の傾向から見ても大発生が終息したことを4月中旬には確信していましたが、若齢幼虫の段階ではまだ判断するのは早いと考えていました。でも、もう間違いないですね。キアシドクガの大発生は終息しました。
もちろん、市内の他の地域では、博物館周辺よりややタイミングが遅く大発生が始まった場所もあります。そうしたところではまだ発生は続くものと思われますが、タイムラグは1年程度と考えられます。

























