今週末の生きものミニサロンは!

今週10月27日(土)は、毎月恒例の生きものミニサロンを行います。
今回のテーマは、「ドングリいっぱい!」

細長いドングリ(コナラ)

文字どおり、博物館の周辺では今、たくさんのドングリが地面に落ちています。丸いドングリ、細長いドングリ・・
ドングリってそもそもなに?ドングリっていろいろ遊べる!といった内容で、野外で観察したり工作したりします。

丸いドングリ(クヌギ)

10月27日(土)12時から約30分の予定です。お申し込み不要、参加費無料ですので、お気軽にご参加下さい。
雨天の場合は1階エントランス付近で実施となります。

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明治150年関連企画展 無事閉幕しました。そして、人気投票の結果は・・・

9月15日から開催していた明治150年関連企画展「相模原にもある幕末・維新のヒーローたちの痕跡」が、10月21日に閉幕しました。お越しいただいたみなさまありがとうございました。

明治150年関連企画展「相模原にもある幕末・維新のヒーローたちの痕跡」チラシ

最終日には、担当学芸員による展示解説を行い23名もの方にご参加いただきました。

最終日の展示解説

さて、今回の企画展では来場者アンケートの中で、好きな幕末・維新のヒーローを記入してもらい、それを集計して、「好きな幕末・維新のヒーロー 人気投票」を行いました。

アンケートに書かれた人物にシールをつけました

その結果、有名なヒーローからマニアックな人物まで64名もの人物に投票がありました。そして、最多得票は圧倒的な82票を獲得した坂本龍馬、第2位は56票を獲得した土方歳三、第3位は大河ドラマ効果?で41票獲得の西郷隆盛、第4位が26票で勝海舟、第5位が意外にもペリー提督が20票でした。

その他、10票以上の人物は、沖田総司、ジョン万次郎、福沢諭吉、篤姫、吉田松陰、榎本武揚、齋藤一でした。みなさまご協力誠にありがとうございました。

不動の人気 坂本龍馬。でも、意外人物への投票もありました(笑)

10月23日には、展示の片付け作業を行いました。片付け作業には、博物館ボランティア「市民学芸員」のみなさんのほか、職場体験の大野台中学校の生徒さん3人も手伝ってくれました。

榎本武揚、三条実美書の校名額を撤収中

使用した展示台にエアーキャップをまいています

展示室から資料や解説パネル全てなくなると、ホッとした反面、少し寂しい気がします。11月1日からは、次の企画展「まなべる くらべる 学習資料展-便利になった道具とふるさといろはかるたで見る移り変わり- 」が始まりますので、ご期待下さい。

 

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動物も活発な秋の河原

先日(10月20日)、カワラノギクの開花状況を調べるために訪れた相模川の河原では、昆虫や鳥も活発に動き回っていました。特に昆虫は冬を前に最後の発生のピークを迎えたり、繁殖活動が盛んになっています。こちらはマユタテアカネ。

マユタテアカネのランデブー

いわゆる赤トンボの一種です。オスがメスをガッチリ押さえた状態で、トントンと水面を叩くように産卵していきます。

マユタテアカネの産卵

モンシロチョウやキチョウもそろそろ今年最後の発生でしょうか。コセンダングサの花から吸蜜していました。

コセンダングサの花で吸蜜するモンシロチョウ

コセンダングサの花で吸蜜するキチョウ

こちらはツマグロヒョウモンです。温かい石の上で一休み。

ツマグロヒョウモン(オス)

ところで、こんなものも見つけました。写真ではわかりにくいのですが、おそらくニホンジカの足跡です。

ニホンジカと思われる足跡

最近、相模川の右岸側の目撃例がぽつりぽつりと出てきています。イノシシも橋を渡って来ているのか、最近、南区や中央区の相模川沿いの地域で目撃例がありました。全国的に大型の哺乳類が市街地などへ出没する例が増えているようですが、相模川流域でも川を移動路として行動圏を広げている可能性があるようです。

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カワラノギク開花

今年は度重なる台風の通過・接近で、河原が大きく荒れています。いや、河原とはそもそも荒れているのがあたりまえでした。そんな環境を利用して生育する相模川の絶滅危惧種、カワラノギクの開花状況を緑区の相模川の河原へ確かめに行ってきました。

カワラノギク

しっかり開花していましたが、やはり台風の影響でしょうか、強風で倒れたり、相当痛めつけられたようすの株が多く、花弁が縮れたり、いびつなカタチに咲いているものが目立ちました。

ちょっと痛々しい感じ咲いている花が多く見られました

まだ咲き始めなので、これから今月末くらいにかけて開花が進むでしょう。見ごろはあと1週間くらい先でしょうか。
もう少し水際に近いところへ行くと、何度か冠水(かんすい:大雨による増水で水がかぶること)したようすで、いつもこのあたりに大群落があるはずの、カワラハハコが見当たりません。

丸石河原が広がります

いやいや、良く探すとありました。確かに流されてしまった株がほとんどのようですが、流れに耐えて生き残った株がけなげに咲いていました。

生き残ったカワラハハコ

どっこい咲いてます!!という力強さというか、カラッとした明るさがこの花にはあります。

ドライフラワーではありません。れっきとした、生きている花です

このところ台風が多いので株が少ないのですが、しばらく冠水しなければ、また一面のカワラハハコの大群落が復活するはずです。そんな底力をまた見せつけてくれる日を楽しみに待ちたいと思います。

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ちょっと遅めのコシロカネグモ


青空をバックに怪しい黒い影。

ストロボを当てると、腹部が銀色に反射します。

コシロカネグモのメスです。
水平の円網を張る事が多く、背面を下にして網にぶら下がるので、腹面を見かける事の方が多いかも知れません。

こんな感じです。
雑木林の縁などに多い、普通に見かけるクモなのですが、成体の出現ピークは夏。自分の記憶の中でも、このクモの佇まいは、うだるような暑さと結びついています。
秋も深まってきたと思っていたのに、いきなり夏の風景に出会ったみたいでちょっと変な感じです。

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いよいよ吉野宿ふじやで企画展始まります!

博物館所管施設の吉野宿ふじやでいよいよ明日10/20から企画展「甲州道中(相模湖・藤野・上野原)の見どころ」展が始まります。

関連事業も開催します!

ただ今鋭意準備中です!

準備中①

準備中②

館内には観光に役立つガイドブックもあります。

配布中ですよ!

こちらも配布中!

ぜひこの機会にお立ち寄り下さいね!

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際立ってきた秋の色

博物館のまわりでは、まだかろうじてツクツクボウシが鳴いていますが、心なしか声も小さく、持続時間も短いように感じられます。ここ数日すっかり秋めいてきて、真っ先に紅葉して落葉するサクラの枝がだいぶ寂しくなり、そのぶん地面がにぎやかです。

サクラの落葉

虫喰い痕と紅葉はなんとなくマッチします。

虫喰い痕も演出のひとつ

前の記事にもあったハナミズキも紅葉が早いものの一つです。果実もいっしょに赤くなります。

ハナミズキの紅葉と果実

いつも不思議に思うのが、ふつう、果実が熟すとそれを目立たせるために葉と違う色の組み合わせになるのですが、ハナミズキはお構いなしに両方赤くなります。それはそれで美しいのですが、「それでいいの?」と逆に問いたくなります。
こちらも秋の色、マルバアサガオの妖艶な色合いです。

マルバアサガオ

マルバルコウも隣り合って咲いていました。

マルバルコウ

これからますます、秋の色が濃くなっていきます。

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幕末~明治期の関連の2つの講演会 盛況でした!

現在、相模原市立博物館では、明治150年関連企画展「幕末・維新のヒーローたちの痕跡」を開催中です。そして、10/13(土)、14(日)には、幕末から明治期の2つの講演会を尾崎咢堂記念館と博物館で開催しました。

明治150年関連企画展「相模原にもある幕末・維新のヒーローたちの痕跡」チラシ

10/13は、緑区又野の博物館所管施設である尾崎咢堂記念館にて、近現代史講演会として「大隈重信からのメッセージ-『大隈重信演説談話集』を読む-」を、尾崎行雄を全国に発信する会の企画運営により開催しました。

大隈重信(国立国会図書館「近代日本の肖像」より)

自由民権運動や2度の総理大臣として活躍した大隈重信は、明治から大正期の尾崎行雄(咢堂)の政治活動において深く関わりがある人物で、大隈内閣において尾崎は文部大臣や司法大臣を務めています。

第1次大隈内閣で文部大臣に就任頃の尾崎行雄

今回、大隈重信の活躍や尾崎行雄とのエピソードなどを講師の早稲田大学大学史資料センター所長の大日方純夫先生より、お話しいただきました。大隈重信は当時はやっていた髭をのばさないと決め、また、直筆の手紙や書を残さなかったそうです。驚きです!

 

10/14は、博物館にて明治150年関連企画展「相模原にもある幕末・維新のヒーローたちの痕跡」の関連歴史講演会を開催しました。

講師は、駒澤大学教授で幕末・維新史が専門の小泉雅弘先生で、「英傑たちの戊辰戦争-選択と決断-」と題し、西郷隆盛、勝海舟などの幕末・維新期の活躍などをお話してもらいました。

鹿児島の西郷隆盛像について解説

10/14は大政奉還が行われた日でもあり(旧暦ですが)、今回のテーマにふさわしいタイミングでした。会場には170人ほどの歴史ファンの方が来場されました。

多くの方が来場しました

今回、2日間連続でお越しいただいたお客さんがいたり、10/14の講演会には幕末・維新ファンの小学生ぐらいのお子さんの参加もありました。今回の両講演会で、相模原にも幕末から明治期の歴史に関連することが多少なりともあると感じていただけたのではないでしょうか。

明治150年関連企画展「幕末・維新のヒーローたちの痕跡」は10/21(日)まで開催中です。10/21の最終日午後1時からは、担当学芸員による展示解説もありますので、是非ご来場をお待ちしています。

 

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紅葉に馴染むクモ?

きれいな緑色をしたクモは何種類もいますが、普通に考えて「緑色の葉に隠れるのに都合が良いのだろう」という気がします。


写真はワキグロサツマノミダマシで、網から離れて木の葉に身を隠しているところです。
このクモは腹部背面が一面に緑色ですが、赤と緑が斑になった葉にとてもよく馴染んでいます。
頭胸部や脚の色、腹部腹面の黒も、まるで迷彩柄のように作用しているように見えます。
背景が違うと、見慣れたクモでもずいぶん違った印象になるものだと思いました。

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ジョロウグモの色は?

秋も深まり、博物館の周りではジョロウグモが目立つ季節になりました。
ジョロウグモの話をすると「ああ!あの黄色と黒の縞々のやつね!昔、家の周りにいっぱいいたよ」という返事が返ってくる事があります。
では、ジョロウグモは実際にどんな色をしているかというと…

ジョロウグモ(メス)成体。撮影時には気が付きませんでしたが、左第1脚が欠落しています。

脚は黄色と黒の縞々なのですが、一番面積が大きい腹部は黒というより薄い灰色の縞模様になっています。頭胸部にいたっては銀色です。
確かに黄色と黒の縞模様のクモも存在しますので、「家の周りにいっぱいいた」クモは違う種類だったのかもしれませんが、生息環境などを考えると、「実際にジョロウグモだったけれど、色を勘違いしていた」という事の方が、ありそうです。
絵本やアニメなどでは「黄色と黒の縞々」というのは定番ですから、そういうものとイメージがすり替わってしまったか、あるいは脚の印象があまりに強いという事かもしれません。
さらに、地方によっては違うクモの事を「ジョロウグモ」と呼ぶ事もあるので、話は余計ややこしくなります。
10月はジョロウグモのほとんどが成体になっており、他に大型のクモもいないので、観察するのには良い時期です。街中でも見かける事がありますので、機会があったら色や模様をじっくり見てはいかがでしょうか。確かに「黄色と黒の縞々ではない」事が納得いただけると思います。

ジョロウグモ(オス)成体。背景に写っているのはメス成体(腹部腹面に赤い斑がある)。

因みにオスはこんな色です。
サイズも小さく、メスと一緒にいなければ、同じジョロウグモだとはちょっと思えません。

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