ジョロウグモの脚は何本?

「えー、そんなの8本に決まってるじゃん~」と言われそうですが、ふと気になって通勤途中に調べてみました。


オス(5本)


メス(5本)


メス(7本)※手前の個体です


オス(6本)


メス(6本)


オス(8本)、メス(8本)


オス(8本)×2個体、メス(8本)

やっぱり「それ、ケガしてるだけでしょ?」と突っ込みを入れられそうですが、はい、その通りです。
でも、今回、特に怪我をしている個体を探して撮影した訳ではなく、見つけた個体を撮っただけです。
と、いう事は、意外に怪我している個体が多のでは?という事が予想できます。
ジョロウグモの場合、1メスに対して複数オスがアプローチする事が多く、オス同士の争いがあるのと、オスメスの体格差が大きく、オスがメスに近づいた際に怪我をする事は多いだろうと、なんとなく思っていましたが、メスも結構ケガをするようです。
メスの場合、個体密度が高いところでは、隣の網に侵入してしまい、争いになることもありますが、今回はぽつり、ぽつりと分布している感じだったので、何が原因なのかはちょっとわかりません。
こんなに大けがをして平気なのかと心配になりますが、とりあえず問題なく生きているようです。
ただ、8本脚がそろっている個体は、色つやが良くて大柄な印象がありました。ひょっとしたら脚を失ったことが、獲物を捕らえる能力に影響しているかも知れません。あるいは、小柄な個体が争いで怪我を負いやすいという事なのかもしれません。それとも捕食者に狙われやすいとか…
ちょっとした思いつきで写真を撮ってみましたが、調べてみると面白そうなネタがいっぱい出てきました。本格的な調査をするかどうかは別にして、こんなふうにテーマを決めて観察してみるのも面白いものです。(学芸班 木村)

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プラネタリウム投影実習

当館では、学芸員資格を取得するための実習生を毎年受け入れており、今年度は8月6日から全9日間の日程で実施しています。
天文分野は、天体望遠鏡の操作実技や天体観測、星空観望会や夏休み親子天文教室の運営補助など、実践に即した内容の前半戦を8月中に消化し、今週から、後半戦のプラネタリウム解説実技に入りました。
初めて操作するプラネタリウム投影機器、BGM選曲、シナリオや説明スライド作りにと、覚えることばかりで、奮闘しています。

そして、本日は投影実習の最終日。
プラネタリウム解説を一人15分を目安に発表しました。

初めてプラネタリウムの操作卓に座った時のたどたどしいシナリオを「読む投影」も、アドバイスを受け数回練習を繰り返し、ゆっくりと落ち着いて「話す投影」ができるようになりました。
緊張しながらも、充実感に満ちあふれ、終了後は肩の荷が下りたようで、かしまし三人娘はニッコリと(^o^)

お疲れさまでした。

さてさて、明日は実習最終日。
星空観望会で一般のお客さまに、観望天体の解説をします。
本日仮免許を取得したばかりで、若葉マークでの解説ですが、自分たちで一生懸命調べて作り上げた資料を心を込めて説明してくれることでしょう。
参加されるみなさま方、どうか温かく見守っていただければ幸いです。

(天文担当 有本)

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地面の上の台風の痕

博物館の前には大きなクヌギの木があります。博物館の前庭にもありますし、お向かいのJAXAのフェンス沿いにもほんとうに大きな木が何本もあります。先日の台風では、こうした大木から無数の枝がちぎり落とされました。

甲虫類のハイイロチョッキリなどもこの時期、同じような感じで枝を落とすので、両方混じっているようです。枝の切り口がきれいで、ドングリが数個ついた枝先ならチョッキリ、まさしくちぎったように大ぶりの枝が落ちていれば、台風のしわざとなります。台風で落とされた枝には、チョッキリも産卵する気にならないような、まだ未熟なドングリがたくさんついています。クヌギ特有の、もじゃもじゃの殻斗が目印です。

ドングリだけが振り落とされたものも。

ちいさいドングリだと思って近づいてみると・・どうも雰囲気が違います。

虫こぶでした!クヌギエダイガフシという長い名の虫こぶ(虫えい)です。虫こぶの名前は、宿主の植物名+虫こぶを作る部位+虫こぶの形状+フシ(虫こぶのこと)の順で命名するきまりがあります。なので、どうしても長くなりますね。この虫こぶの主は、クヌギエダイガタマバエというそうです。ちなみにこの虫こぶから出てくる成虫はすべてメスだとか!単為生殖して花芽を持つ枝に産卵すると、次の世代は別の形の虫こぶを作り、そこで両性が出てくるそうです。なんとも不思議な生態です。

近くにはシラカシの若いドングリも落ちていました。

去年は、相模原近辺ではドングリの実成りがあまりよくありませんでしたが、今年はなかなか良さそうです。道路の上の台風の痕から、そんなことも見えてきました。

(生物担当学芸員 秋山)

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地質学会へ行ってきました

9月14日から18日まで、地質学会に参加してきました。

14~16日は東北大学で研究発表会、17・18日は野外巡検でした。

研究発表会では私も2日目に発表しました。私の発表はポスター発表と言って、ボードに研究内容・結果・成果をまとめたものを張り出して行う発表形式です。

会場の様子はこんな感じです。決められた時間(コアタイム)はポスターの前に立っていなければならず、見に来た人に説明したり、質問に答えたりします。

こちらは私の発表ポスターです。多くの方から有益なご意見をいただきました。今後の研究の参考にしたいと思います。

コアタイムが終わった後は、口頭発表の会場の一つで、進行役を務めました。発表会場の進行役は座長と言います。口頭発表はテーマごとにいくつかの会場(講義室)に分かれて同時進行で行われます。
座長の役目は発表前に講演タイトルと発表者を読み上げたり、発表後に質問を会場から受け付けたりします。発表者が持ち時間を使い切ってしまったときは、質問を受け付けずに次の講演に移りますし、時間があっても会場から質問がない場合は座長が質問したりします。このあたりが座長の重要な役目でしょうか。

残念ながら私が座長を務めているときの写真はありません。会場内は基本的に撮影禁止です。

この日は忙しく、座長を務めた後、別会場で行われた夜間小集会へ参加しました。こちらもテーマごとにいくつか分かれて、研究上の問題点、今後の方針など話し合います。夜の街で集まって歓談というのではありません。

私は被災標本のレスキューをテーマにした小集会に参加しました。会場の様子です。

夜7時45分に終了。議論は尽きないのですが、講義室が使えるのは7:30分まで。何とか15分だけ延長を許可してもらいました。
続きは大学外に会場を変えて、学芸員を中心に情報交換をしました。

3日間の口頭発表が終了した次の日から、1泊2日の巡検に参加しました。
その様子は改めて報告します。

(地質担当学芸員 河尻)

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意味の無い擬態?

今日の午後は、近所の青葉小学校に行きました。先生方に、校内に植えられた樹木の種類とその学習利用の方法を紹介しました。

先生方もさまざまな学校行事など忙しい合間にお勉強です。大変ですね。

集合前、昇降口の前にいたら、ツマグロヒョウモンがひらひらと飛んできました。

美しいですね。でもこの種はもともと西日本のチョウで、この10年ほどの間に関東地方に進出し、今では相模原周辺でもすっかり定着しています。

それにしてもこのチョウ、メスだけ有毒のカバマダラに擬態しているヘンなチョウです。そもそもカバマダラがいないこの地域に進出できたということは、擬態そのものが意味をなさないことになります。どうやら進出の足がかりは、幼虫の食草がビオラなど園芸のスミレだという点にあるようです。成虫もプランターに植えられたサルビアなど園芸植物のまわりで見ることが多いところがまた、「新参者」のイメージを増幅しています。

(生物担当学芸員 秋山)

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森の窓から秋の空

今朝、出勤途中に博物館お隣の樹林地を通ったら、広場の上に空いた林冠の窓から見る空がやけに青く見えました。

台風が過ぎて、秋がすっと入り込んできた感じがします。

ミンミンゼミがまだ元気に鳴いていますが、心なしか勢いがなく聞こえるのは気のせいでしょうか。

(生物担当学芸員 秋山)

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天気に負けず、展示解説やりました!

今日は台風が近づき、朝から大変な雨が降る中、特別展示室で、収蔵品展「埋もれた“モノ”に光を!・津久井郷土資料室資料紹介③~市民の力で博物館資料へ~」と、学芸員実習生(歴史分野)の展示解説がありました。
どちらも制作したご本人による解説です。
タイトルからもわかるとおり、収蔵品展はもうこれで3回目になりますが「水曜会」という市民グループが自分たちで整理した資料を展示するという企画。さすがにベテラン、あちこちでごく自然に来館者に話しかけて、説明をしています。

一方、実習生はというと…

はじめはちょっと遠巻きに「どう話しかけようかな…」という感じでしたが、

瞬く間に慣れ、自分たちの伝えたかった事を説明していました。
実際には「いや、ひとりで見たいから」という人もいて、かなり緊張したらしいですが、高齢の方と長時間話し込むなど、良い経験になったようです。

それにしても途中から小康状態になったとはいえ、台風接近の悪天候の中、たくさんの方に展示解説を聞いていただくことができました。本当にありがとうございました。(学芸班 木村)

※今後の展示解説の予定は、「水曜会」が9月22日(日)、10月6日(日)、10月27日(日)、実習生が9月21日(土)(考古分野・地質分野)、9月22日(日)(民俗分野)となっています。
また、21日(土)の星空観望会の事前解説は実習生(天文分野)が行います。

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舘野さんと実習生、展示解説に奮闘!

今日午後、舘野さんはギャラリートークの疲れも見せずに展示室内に立ち続け、番外編の熱いギャラリートークを続けてくださいました。

その場で若いファンも獲得!お気に入りの絵の前でパチリ!

生物分野の実習生も負けじと、自分たちの作った展示を前に解説します。3名がそれぞれのキャラクターや得意分野に合わせて、自然と役割分担ができていきます。大学でも生きものを扱っている学生は、専門的な話も含めて真っ正面から展示内容を語ります。

美術系の学生は、画材の紹介をしたり、自分たちが作った解説シートを手渡しながら、お客様と交流。自然な雰囲気で対話をしてくれました。

環境系の学生は、小さなお客様担当。同じ目線で興味のおもむくままに相手をして、子どもの楽しい時間づくりのお手伝い。

展示制作でも自然な役割分担ができていた今年の実習生。9日間のハードな日程も、協力し合って充実した実習の日々だったはず。お疲れさまでした!

(生物担当学芸員 秋山)

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舘野さんのギャラリートーク&イプシロンPV

今日は午前11時から舘野鴻絵本原画展「ぎふちょう」のオープン記念イベント「舘野鴻ギャラリートーク」が行われました。

当館では展示室内でこうしたトークイベントを行うのは珍しく、いつもとちょっと違った雰囲気です。でも、作品を前に作者がその作品世界を語るようすは舘野さんの人柄もあり、とても楽しくあっという間に1時間が過ぎました。

舘野さんの独自の作品世界をさらに奥深く鑑賞する機会に恵まれたみなさんには、終了後に即席のサイン会と、舘野さんから「ツチノコ」のポストカードのプレゼントも!次回作のナイショのお話もあり、充実したオープニングイベントとなりました。

ところで午後2時にはイプシロンロケット発射のパブリックビューイングが行われ、たくさんのみなさんがエントランスの画面に見入りました。

会場で配られた「さがぽんの正座早見」も好評です。

発射の瞬間わき起こった拍手。よかったですね!

(生物担当学芸員 秋山)

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こんなところにエノキ

窓際の席で仕事をしていたら、窓の外で風に揺れるものがあります。

エノキの幼木でした。

2階の部屋の外は、二重になった外壁の間になるので、いわば屋根の上。「生えるべき場所でないところ」に生えてしまったということになります。窓を開けてよく見たら、コナラやヒメジョオンもありました。

エノキは果実を鳥が食べてフンに種子がまじっていたのでしょう。鳥による種子散布の現場を見た気分です。ヒメジョオンは風に乗って。コナラは近くに木があるので、ぽろりとここへ落ちてしまったのかも。いずれにしても、異なる種子散布の方法をとる植物が同居する結果となりました。

でも、ヒメジョオンはよいとしても、コナラやエノキは大きくなったら建物の維持管理上好ましくないので、いずれ伐られる運命にあります。こんな日当たりもあまりよくない場所でせっかく伸びてきたのに、ちょっと気の毒にも思いますが・・。

(生物担当学芸員 秋山)

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