【新規収蔵資料展】おかげさまで好評のうちに終了しました。

6月30日(日)、当館特別展示室で開催していたミニ企画展「相模原に生まれた偉人 尾崎行雄(咢堂)新規収蔵資料展」が無事に最終日を迎えました。

会期中の展示導入部

会期中は5,000人近くの方がご来場され、郷土の偉人・尾崎行雄ゆかりの新規収蔵資料を多くの方にご覧いただけたことを大変うれしく思います。会場に設置した桜のメッセージボード「みんなで咢堂桜を咲かせよう!」にも、“尾崎の功績を知ることができてよかった”、“アメリカにも桜を贈って広めてくれてありがとう!”といった、素敵なメッセージをたくさんいただきました。

たくさんのメッセージで満開になりました✿

展示が始まればいずれ終わりもやってくる、ということで、7月2日(火)に展示の撤収作業を行いました。
壁に打ち付けたパネルは取り残しがないよう1つずつ虫ピンを外し、ケース内に収められていた資料も丁寧に梱包をしたうえで収蔵庫に戻します。

“咢堂桜”のメッセージボードを丁寧に外しています。

数か月前から準備を行い、数日がかりで設営した展示でしたが、撤収は午前中のうちに完了してしまいました。展示撤収の際に毎回感じることではありますが、資料やパネルがなくなってガランとした展示室を見ると、やはり少し寂しい気持ちになります。

展示中

撤収時

しかし、ひとつ終われば新たな展示もやってくる、ということで、7月13日(土)から民俗企画展「上溝番田の神代神楽」が始まります。この企画展では、市内中央区の上溝番田で長きにわたり神代神楽の元締を務めた亀山家から、令和4(2022)年の保存会解散に伴って当館へ寄贈された神楽道具等をお披露目します。

民俗企画展「上溝番田の神代神楽」

現在、館内では企画展の開催に向け、日々着々と準備が進められています。この日は見ごたえ満点、ダイナミックな「幕」の設営を行いました。このほか、神楽面や衣装、書状等の様々な資料を展示する予定です。どうぞお楽しみに!

作業している職員から、幕の大きさが分かります!

また、会期初日には企画展関連イベントとして、「プラネタリウムで神楽『神話からみる神々の世界』」を開催します。

プラネタリウムで神楽「神話から見る神々の世界」

プラネタリウムドーム内に映し出される満天の星空と、深遠なる神々の世界を表現した神楽の協演をお楽しみいただけます。詳細はこちらをご確認ください。

(歴史担当学芸員)

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ヤマユリ開花

博物館前庭に植えられているヤマユリは、毎年盛大に開花してくれていますが、7月11日、今年も最初の1輪が咲きました。

最初に咲いた1輪

咲いたのは2株あるうちの小さい方の株で、人の背丈を優に超えて伸びている大きな方の株はまだ咲いていません。こちらのつぼみの数は、11個!

11個のつぼみが順次、開花を控えています

この大きな方の株が咲きだすと、あたりに甘いユリの香りが漂います。大きな株も今週末には数輪咲きそうです。花は来週いっぱいくらいまではたっぷり楽しめますので、ご来館の際にはぜひご覧ください。歩道に面した博物館の看板の裏手付近に咲いています。
(生物担当学芸員)

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クビアカツヤカミキリの緊急調査

クビアカツヤカミキリは、幼虫がサクラやモモなどの木の幹を食害し甚大な被害を与えることが問題になっている外来種のカミキリムシです。
神奈川県内では2021年に初めて確認された種ですが、この7月2日についに相模原市内でも発見されました。
外来種対策は初動がたいへん重要で、侵入初期にきちんと発見・対策することにより個体数の急激な増加を抑制することも可能と考えられます。
そのため、博物館から近い淵野辺公園や鹿沼公園、周辺の街路樹等を回り、このカミキリムシの餌となるサクラの木を確認しながら発生状況調査を行いました。

サクラが多く植えられている市内の公園

成虫がいないか、さらに、木の中にいる幼虫が排出するおがくず状の「フラス」がないか、木を1本1本確かめます。
途中、ひやりとする場面も。

大量の「フラス」を発見!

上の写真の「フラス」については、おそらく別の在来種のカミキリムシによるものです。

キマダラカメムシ

サクラの樹幹を見ているとよく出会うのが、こちらも外来生物であるキマダラカメムシ。ただし、こちらはサクラに対して重大な被害は与えないようです。

調査の結果、少なくとも博物館の周辺ではクビアカツヤカミキリとその被害木は確認されませんでした。

クビアカツヤカミキリに関する市の発表(PDF直リンク)にあるとおり、今回は発見場所の周辺で追加個体等の確認がされていません。そのため、車両等に便乗して移動してきた個体が偶然発見された可能性もあります。
ただし、外来生物の侵入当初は個体数の密度が低く発見がしづらいことから、今後も注意深くモニタリングを実施しようと考えています。

(動物担当学芸員)

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モグラが潜るスピード

6月29日、動物担当の学芸員が通勤時に博物館駐車場でアズマモグラを拾いました。
自動車の出入りがある駐車場内にいては危ないため、一時保護しました。

たらいの中でおとなしくしているアズマモグラ

生きているモグラをじかに観察する機会はそう多くないので、大きめのたらいに入れてしばらく観察しました。改めて見ても、手が大きいことがわかります。

手と爪の大きさに注目

そして、安全な場所へ放そうと、土の地面へ置いた時の映像がこちらです。土の中へ潜るスピードがあまりにも速く、見ていた全員から驚きの声があがりました。

 

この地面はふだん、シートが敷かれていて草が生えていないのですが、踏みつけによってそれなりに土は固くしまっています。そこを、こんなスピードで走るように潜っていくとは!改めて、モグラが地中生活を送る野生動物であることを見せつけられた瞬間でした。
(生物担当学芸員)

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中央支援学校の児童と自然観察

5月24日、博物館にとても近い場所にある神奈川県立相模原中央支援学校小学部から、お二人の児童が来館されました。ともに視覚障害教育部門に在籍されています。自然観察は、視覚だけで行うものではなく、むしろ他の感覚を駆使するほど楽しく、深くなります。今回は、主に触覚で生きものを観察することにしました。まずは、博物館の前庭で、いろいろな葉を触ってみました。

お天気にも恵まれたので、前庭で葉の感触を確かめました

始めはちょっとおそるおそるでしたが、慣れてくると、つるつる、ざらざら、ふかふかなど、率直な感想を聞かせてくれました。表面だけでなく、葉の縁のギザギザなども確認できました。

お気に入りの葉っぱも見つけられたようです

いろいろな葉を触って違いを確認した後は、館内に入り、動物の観察です。今回は以前、観覧者が自由に触れるように作成したヤマドリとカルガモのはく製、そしてタヌキのはく製を触ってもらいました。

ヤマドリのはく製を隅から隅まで触ってもらいました

初めて触れる鳥や哺乳類のはく製に、児童のみなさんもちょっと興奮気味でした。

タヌキの毛並み、とても気持ちよかったそうです

ヤマドリとカルガモの足指の違いも正確にとらえてくれました。

ヤマドリとカルガモの足指の違いを確認

今回は理科の授業でしたが、博物館資料を使ったこうした授業は社会科や国語など他の教科でも実施できるはずです。今後も視覚障害教育部門のスタッフのみなさん、児童のみなさんと連携しながら可能性を広げて行きたいと思います。
(生物担当学芸員)

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アステロイドデースペシャルトーク2024を開催しました!

小惑星の地球衝突問題を世界中で考え、正しく知ってもらうための日であるアステロイドデー(6月30日)当日、アステロイドデー2024スペシャルトーク(第一弾)を開催しました。
まず、JAXAの吉川真博士による「SL9木星衝突から30年、アポフィス地球接近まであと5年」と題した講演で始まりました。

吉川博士による講演

シューメーカー・レヴィ第9彗星(SL9)が木星に衝突し、その観測から明らかになった衝撃的な事実や、近年世界中で進められているプラネタリーディフェンスの動きなどについてわかりやすくお話しいただきました。
続いて岡田達明博士(JAXA)から、「プラネタリーディフェンスミッションHera打ち上げへ」と題して、小惑星の軌道を変える国際的な実験の最新情報などについてお話しいただきました。

岡田博士による講演

かつてSF映画で描かれていたようなことが実際に行われ、成果をあげていることに会場のみなさんも大変興味を持たれていました。
最後は、三桝裕也博士(JAXA)による「はやぶさ2拡張ミッションの最新情報」では、小惑星探査機はやぶさ2の「その後」をお話しいただきました。

三桝博士による講演

はやぶさ2は、2020年に小惑星リュウグウのサンプルを搭載したカプセルを地球に届け、その後、さらに宇宙を旅して拡張ミッションに従事しています。地球とはやぶさ2の交信の様子や、これからどのような行程でミッションを続けるのかが紹介されました。
会場と、ネット中継で聴講されているみなさんから熱心な質問が続き、プラネタリーディフェンスや小惑星探査への関心の高さがうかがわれました。

左から岡田博士、吉川博士、三桝博士

このトークイベントでは、宇宙とつながるJAXAが、同時に世界中の研究機関や科学者たちとネットワークをつくり、人類のために英知を絞っている様子を、その最前線にいる科学者のみなさんから直接うかがうことができました。そんな贅沢で有意義な時間を共有できるのが、相模原の強みだと改めて感じることのできるイベントでした。

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6月30日 カイコ31日目 繭ができるまで

6月30日、給桑開始から31日目、ほぼすべてのカイコの上蔟(じょうぞく:カイコを繭をつくる場所である蔟(まぶし)へ移すこと)を終えました。昨日のブログでもその様子をお伝えしましたが、もう少し詳しく、蔟へ入ってからの様子を写真で紹介します。

カイコに限らず、多くの蛾の仲間は蛹(さなぎ)になる際に、蛹化の場所を求めて上へ上へと這っていく性質があります。そのため、カイコも最初のうち、蔟へ入れても、すぐにそこから出て蔟の枠の上を歩いたりして落ち着きません。しかしそのうち観念して(?)、蔟へ入って繭をつくりだします。外側から足場を確保するかのように糸を渡していきます。

蔟に落ち着いたばかりのカイコ

糸(繊維)は、カイコの体内では液状です。それが空気に触れて固まります。糸を吐くというよりも、たとえるなら、納豆の糸を引くように出して、それが出るそばから固まっていくイメージです。

糸(繊維)を吐くカイコ

蔟に落ち着いて半日ほどすると、だんだん内側の形が見えてきます。

作り始めて半日ほど 繭の形が見えてきたところ

朝作り始めて、その日の夜にはほぼ繭の形ができます。

作り始めて10時間ほど 繭の形がはっきりしてきました

翌日は若干透けて見るものの、昨日のブログにも掲載したこの写真のようになり、しっかり繭の形ができています。

作り始めて24時間ほど経った繭

しかしまだ工程は半分ほど。そこからさらに1日糸を吐き続けて、繭が完成します。下の写真は作り始めて丸2日経ったもので、すでに完成した繭です。

作り始めて丸2日の繭 これで完成です!

この後さらに2日経つと、中で蛹になります。
同じように育てて、しかも途中の脱皮の際などに成長が揃うように給桑のタイミングを調整したりしても、成長のスピードはやはり多少の幅が生じます。今回も、最初に繭を作り始めてから最後に作り始めたカイコには、2日ほどの差が出ました。カイコにも個性があるようで、それもまた生きものを飼育する面白さでもあります。
(生物担当学芸員)

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令和6年度地質学講座 4回目(最終回)

6月23日は地質学講座「神奈川県最古の地層」の第4回でした。今回で最終回です。

第2回と第3回に行った野外観察会のまとめと、神奈川県最古の地層の成り立ちについての講義です。

野外観察のまとめは、実際に訪れた場所の写真を見せながら解説をしました。改めて写真を見ながら解説を聞くことで理解を深めることができたようです。

講義終了後も多くの質問があり、今回の地質学講座のテーマについて興味を持っていただけたようです。ご自身でいろいろな場所から採集した岩石について質問された方も多く、皆さんの地質学に対する熱意を感じることができました。

野外観察会は雨に降られることもなく、今年度の地質学講座を無事終了することができました。今後も地質学の魅力を伝えられるような教育普及事業を企画できればと思います。

地質学講座にご参加いただいた皆様、ありがとうございました。また、お手伝いいただきました相模原地質研究会の皆様、大変お世話になりました。どうもありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。

(地質担当学芸員)

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6月29日 カイコ30日目 いよいよ繭!

6月29日、給桑開始から30日目です。気温の関係などあったのか、やや遅れましたが、ほぼすべてのカイコが熟蚕になり、盛んに繭を作っています。じつは昨日(28日)から作り始めていて、すでに24時間近く経った繭の状態です。

作り始めて24時間ほど経った繭

まだうっすら中が透けて見えますが、明日の朝までには真っ白になっています。繭は丸2日かけて完成し、さらに2日経つと蛹になります。この様子も、展示しています。

展示の様子

繭の中身が透けた状態は1日しか見られません。順次作り始めたものを、今日と明日、展示に出しますので、ご来館された方はぜひご覧ください。
熟蚕(繭を作り始める状態のカイコ)は、クワの葉を食べなくなり、葉の上に乗ってしまいます。

葉の上に並んで乗っている熟蚕のカイコ

そして、頭を真上に上げて振り始めたら、繭を作る状態になっている合図です。

頭を振る熟蚕

よく見ると、すでに糸を吐いているのがわかります。

口から糸が右下へ出ています

こうした熟蚕のカイコを蔟(まぶし:繭をつくる部屋)へ入れていきます。約1か月のカイコの飼育展示も、クライマックスを迎えました。
(生物担当学芸員)

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オオクチバスの狩り

先日の宮ケ瀬湖畔での調査の折、橋の欄干から湖面を覗くと何やら大きい魚が泳いでいるのを見つけました。
双眼鏡で見てみると、なんとオオクチバス(ブラックバス)だと分かりました。
それも、体長40cm以上はありそうな大型の個体です。

大きなオオクチバス

その視線の先には小魚(おそらくウグイの幼魚)の群れが泳いでいます。
どうやら餌として狙いを定めているようです。

小魚の群れ(中央)を狙っています

逃げる小魚の群れと追うオオクチバスの駆け引きは数分間続きました。

バスが近づくと小魚はザっと逃げます

しかし、追うオオクチバスの動きはずいぶんゆっくりです。
おそらく本気で採餌をしようとは思っていなかったのでしょう。
小魚の側は生きた心地がしなかったでしょうが…。
しばらくすると、追いかけっこに飽きたのか、オオクチバスは悠然と泳いでいきました。

左手側に去っていくオオクチバスと、一安心の小魚

オオクチバスは、魚類をはじめとした在来の生物の捕食等を通じ生態系に悪影響を与えることから 特定外来生物に指定されています。
その強い侵略性の一端を垣間見るような出来事でした。

(動物担当学芸員)

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