博物館の前庭にここ数年、在来種のカントウタンポポが増えていることは以前にもブログでお伝えしました。今年はさらにその株数が増えて、それまで多かった外来種との雑種のタンポポを席捲する勢いです。

前庭に現れたカントウタンポポの園(その)
草刈りなどで適度に管理された土地が年数を経て安定し、さらに近くにカントウタンポポの自生地があると、そうした土地へ徐々に分布を広げてくることは以前から知られていました。しかし、その勢いをこうして実際に見ていると、土地に根付いた在来種の底力を感じます。
中には色が少し薄めの花もあります。

白花品と言ってもよいくらいの色の花
こちらはレモンイエローの花です。

レモンイエローの花
じつはこうした薄めの色が出やすいのも、カントウタンポポの特徴です。時には白花品もありますが、踏み付けや除草剤によるストレスがかかるところによく見られます。この場所は除草剤はまいていませんが、時々管理のために足を踏み入れることがあるので、こうした色変わりが出てくるようです。
ちなみに、これらの株からいくつか花粉をとって調べたところ、下の写真のようにしっかり花粉の粒がそろっていたので、カントウタンポポであると判断できます。

スマホに取り付けた顕微鏡で花粉を撮影したもの それぞれの粒の大きさが揃っています
なぜ花粉が揃っているとカントウタンポポなのか、ということについてはちょっと長い説明が必要になってしまうため、別の機会に解説したいと思います。
前のブログでフデリンドウが盗掘されたことを書きましたが、カントウタンポポの増加はかなり嬉しい出来事でした。
(博物館長・学芸員)


