フクロウの子育中の餌を調べる

闇夜を代表する鳥、フクロウ。

フクロウ

その存在はちょっと謎めいていて、哲学的とも言える風貌からも人気のある野鳥です。博物館を拠点に活動する動物標本作製のグループである「さがみホネホネ団」の中に、フクロウ用の巣箱で繁殖した後の残渣(ざんさ)物を調べる「フクロウ食性分析チーム」があります。5月17日に、そのグループで昨年度調べた結果の速報発表会がありました。

発表会の様子

発表は、作業を主導している公益財団法人日本鳥類保護連盟の職員が行いました。巣箱の残渣物には、親鳥がヒナへ与えた餌の残骸(ざんがい)が含まれます。鳥の多くは、飲み込んだものの中から消化できない部分(羽根や骨など)をまとめて吐き出すからです。これを拾い出して分析するのがこの作業の中心です。発表では、営巣した場所の環境によって、ネズミ類中心だったり、鳥類の比率が高かったり、カエル類が意外と多く食べられていたりといろいろな違いが見られたことが報告されました。参加されたみなさんも興味津々で、たくさんの意見や質問、感想などが出て楽しいディスカッションとなりました。
発表の後、早速今年の作業が始まりました。巣材の山から小さな骨や羽根などを丁寧に拾い出していきます。

拾い出し作業の様子

羽根の専門家が、鳥の種類や、どの部位の羽根かをその場で見極めて分けていきます。そうすると、どの種類の鳥が、少なくとも何羽ぶん餌として使われたかを割り出せます。

羽根を分類する作業

地味で根気のいる作業ですが、みなさん、思わぬ種類が確認できたりして楽しみながら作業しています。今年もこれから10か所分くらいの巣箱から材料が回収されそうなので、作業はまだまだ続きます。この作業に興味のある方は、ぜひ博物館へお問い合わせください。
(博物館長・学芸員)

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