ヤツボでヒンヤリ

梅雨らしい日和になってきました。梅雨明けは、過去の平均では7月21日頃のようで(気象庁HPより)、市内の小中学校の多くがちょうど夏休みに入る時期です。梅雨が明ければ夏本番。

ヤツボの測量調査

梅雨が本格化する前の6月23日、大島の「ヤツボ」調査に行ってきました。ヤツボとは、主に大島から田名地区にかけてみられる湧水の施設です。相模川沿いの崖から自然に湧き出る地下水を、岩盤を削り込んだり石垣で囲うなどして水を溜める施設で、地元では「ヤツボ」と呼ばれています。古くは江戸時代からあり、地域の人々の生活の水場として大いに利用された土木的遺構です。大島では中ノ郷、水場、古清水の3地域のヤツボが市の登録史跡として登録され、地域の人々によって大切に守られ、見学することもできます。

大島中ノ郷のヤツボ(市登録史跡)

大島水場のヤツボ(市登録史跡)

大島古清水上組のヤツボ(市登録史跡)

現在、博物館では市文化財保護課と共同でヤツボの調査を進めており、この日はヤツボが、段丘面からどのくらい下がった崖に造られているのかを測る測量調査を行いました。太陽に照らされると非常に熱い日でしたが、ヤツボ測量中は清らかな水の流れでヒンヤリとして、心地よい癒しの空間でもありました。

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