「写真で見る相模原~昭和・平成の生活と民俗~」(No34・山仕事)

 麦の種蒔きやサツマイモの収穫などが終わると農閑期を迎え、作業の中心は山仕事になりました。一般的に、平地であっても林があるところをヤマという地域は多く、市域でも山仕事として平地林から落ち葉を集めたり、燃料とする木を伐ったりしました。

 落ち葉は燃料用の松の葉をはじめ、特に大量に作るサツマイモの苗床やさまざまな作物に肥料として用いる堆肥(たいひ)の材料になり、落ち葉を掻くことを「クズハキ」といいます。写真はヤマでクズハキの作業をして、集めた落ち葉を堆肥とするために積み込んでいるところです(昭和63年[1988]1月16日・中央区田名)。

 次の写真は、木を伐採し、マキにして荷車で運搬している様子です。この写真は、昭和61年度文化財記録映画「相模原の炭焼き」撮影の際の再現ですが、ガスなどの燃料が普及する以前には、冬場の大事な仕事としてこうした作業が行われていました(昭和61年[1984]12月16日・南区東大沼)。

 次回も引き続き文化財記録映画「相模原の炭焼き」の写真を紹介します。

カテゴリー: 民俗むかしの写真, 考古・歴史・民俗 タグ: パーマリンク