ほんとうのオシャレさん

市内緑区のダム湖で、水面に浮かぶカルガモを見つけました。

カルガモ

カモ類は全般的に、オスが美しい色彩の羽を持つのですが、カルガモはオスもメスも同じ羽色で、一見すると地味です。
でも、カルガモは玄人(くろうと)好みの鳥です。薄いベージュにダークブラウンの同系のスマートな配色に加えて、翼にはこんな“隠し技”も。

羽づくろいで翼鏡を見せるカルガモ

ちょうど1枚目の写真の個体が近くで羽づくろいを始め、美しい青色光沢の翼鏡(よくきょう)を広げてくれました。この模様は翼を構成する羽である次列風切(じれつかざきり)にある光沢部分で、光の加減で緑色にも見えます。これこそ本当のオシャレ!と言いたくなります。ただし、翼鏡は近い仲間のカモ類に共通の特徴です。カルガモは全体のトーンが地味なのでかえって目立つのかもしれません。

同じ個体の翼鏡なのに、緑色にも見える!

翼鏡の色は構造色といって、光の複雑な屈折などによって発色するため、角度によって色が変化して見えるのです。昆虫にも多い発色の方法です。
構造色といえばこちらも近くに飛んでいました。

カワセミの飛翔

空飛ぶ宝石と呼ばれるカワセミです。頭から翼、背中にかけての色は構造色で、緑色にも青色にも見えます。これだけ徹底していると、これもやっぱりオシャレですね。

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